米司法省は、ビットコイン(BTC)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)の4億ドル相当のハッキング事件に関与したとして、2人の男性を起訴した。発表によれば、43歳のアレクセイ・ビリュチェンコ氏と29歳のアレクサンドル・ヴェルナー氏マウントゴックスのサーバーをハッキングし、同取引所から盗んだ64万7000BTCを資金洗浄したとされる。

ビリュチェンコ氏はまた、マネーロンダリング疑惑で2017年に閉鎖された取引所BTC-eの運営に関与したとしても起訴されている。

検察側は、ハッキングが2011年9月から2014年5月までの1年以上の期間にわたって行われたと主張している。この間、2人の男性は、日本にあるマウントゴックスのサーバーをコントロール下に置くことに成功したという。2人はその後、取引所から自分たちにBTCを移動させることを繰り返し、顧客のBTCの「大部分」が取引所から流出するまで続けたという。

ビットコインを手に入れた後、2人の男性は、自分たちが支配する別の取引所を通じてそれらを売却しようと試みた。これらの売却を促進するため、2人は、ニューヨークにあるビットコイン仲介会社と詐欺的な契約を結んだとされる。仲介会社は、ハッカーから盗まれたBTCを購入し、さまざまなオフショア銀行口座に送金した。ビットコイン自体はハッカーの取引所に残されたが、そこにある仲介会社の口座にBTCが入金されたという。

発表では、BTC-eが詐欺的な取引で使用された取引所かどうかについては言及されておらず、「取引所1」とだけ表現されている。検察側は、2人がこの取引で約660万ドルを受け取ったと主張している。

マウント・ゴックスは、初期の主要な仮想通貨取引所の1つだった。同取引所は、ハッキング事件が原因で破産状態に陥り、2014年3月に破産を申請した。BTC-eは2011年から2017年まで運営されていた。

2017年、FBIはBTC-eの仮想通貨の一部を押収し、資金がマネーロンダリングによって得られたものであると主張した。BTC-eの創設者であるアレクサンダー・ヴィニック氏は、同取引所との関与を理由に現在刑務所に収監されている。5月には、ヴィニック氏の弁護士が、ロシア連邦との囚人交換の一環として彼を釈放しようと試みている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン