BTC-eの運営者であるアレクサンダー・ヴィニック氏が、現在は閉鎖されている仮想通貨取引所BTC-eに勤務していた際のマネーロンダリングに関する複数の容疑に直面し、米国に引き渡されたと報じられている。

ヴィニック氏は、BTC-eで需要な役割を果たしたとされるため、過去5年間にわたって法廷闘争に巻き込まれてきた。この仮想通貨取引所は、このプラットフォームを利用して約40億ドル相当のビットコイン(BTC)をロンダリングし、さまざまな違法行為から利益を得たと言われている。BTC-eは日本のマウントゴックス事件に関連が取り沙汰されている。

ヴィニックu氏を担当するフレデリック・ベロー弁護士8月5日、米国のニュースネットワークCNNに、ヴィニックはギリシャから米国に移送中で、カリフォルニア州北部地区裁判所で一連の裁判に直面する予定であると語った。このロシア人は、マネーロンダリングと米国での無認可マネーサービスの運営などの罪で起訴されている。

ヴィニック氏は組織的犯罪集団の一員としてマネーロンダリングに関与したとして有罪判決を受け、すでに2020年12月からフランスで5年の刑に服している。ヴィニック氏の弁護士は、同氏は取引所の従業員にすぎず、BTC-eでの違法行為には関与していないと主張し、控訴しようとしたが、失敗に終わった

ヴィニック氏はもともと2017年に休暇中のギリシャで逮捕され、その時点からアメリカ、フランス、ロシアが彼の身柄引き渡しをめぐって争っていた。ギリシャ政府は、ロシアが何度も彼の引き渡しを要求したにもかかわらず、2020年初頭にヴィニック氏をフランスに送還することを決定した

ロシアでの方がはるかに軽い罪だったことから、ヴィニック氏はロシアへの引き渡しを希望していた。これに対し、ヴィニックはアメリカでは司法省が提出した無免許マネーサービス事業、マネーロンダリング、関連犯罪の21件の訴因で最大55年の禁固刑に直面している