ボストン連邦準備銀行(ボストン連銀)は、新総裁兼最高経営責任者に経済学者のスーザン・M・コリンズ氏(ミシガン大学学長)を選出した

2021年9月、在任中の証券取引をめぐる論争の中で、当時のエリック・ローゼングレン総裁が引退を早めたため、空席となっていた。ジャマイカ系アメリカ人のコリンズ氏は、FRB史上初の黒人女性として連邦準備銀行を率いることになる。7月1日に就任する予定だ。

ボストン連銀は、米連邦準備制度理事会(FRB)の12の地域支店の一つ。FRBの理事会および連邦公開市場委員会(FOMC)とともに、米国の金融政策の策定に参画する。ボストン連銀総裁は、金利設定を担うFOMCで投票権を持つ5つの地域準備銀行のリーダーの1人でもある。

コインテレグラフが報じたように、ボストン連銀はマサチューセッツ工科大学のデジタル通貨イニシアチブと連携し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)設計の開発とテストを目的とした研究イニシアチブであるプロジェクト・ハミルトンの第1段階をこのほど完了させた。

コリンズ氏は、学者として、開発経済、為替レート体制、マクロ経済の不均衡を研究。これまでにCBDCやデジタル資産一般に関連する公の発言をしたことはない。また、彼女の金融政策の見解についてはほとんど知られていない。ロイター通信の報道によると、2019年のインタビューで、コリンズ氏はFRBの2%インフレ目標の引き上げに賛成する発言をした。