英税務当局、脱税摘発のため仮想通貨取引所に顧客氏名と取引履歴を要求

英国の税務当局にあたる歳入関税庁(HMRC)は、脱税など不正取引の発見のため、仮想通貨取引所に顧客の氏名と取引履歴を提供するよう要求した。少なくともコインベース、eToro(イートロ)、CEX.IOの3社に求めているという。コインデスクが8月6日に報じた

記事によると、HMRCは、脱税を行っている個人の特定のため、仮想通貨取引所と協力することを目指しているそうだ。ただしある業界関係者は、「(取引履歴は)2、3年しかさかのぼらないだろう」として、次のように明かした。

「HMRCが過去2、3年程度しか調査しない場合、興味深いのは、2012~13年の早い段階で仮想通貨取引を行った個人は影響を受けない点だ。おそらく最大の利益を得た者は影響を受けない。(影響を受けるのは)仮想通貨の価格が高騰した頃に取引を始めた者達だ」

またHMRCは、コインデスクからの情報公開請求に一部答え、次のように述べたという。

「仮想通貨取引所は、顧客が完了した取引履歴を保持している。脱税の目的で仮想通貨取引が行われる可能性があり、HMRCはそれら情報の提供を仮想通貨取引所に求める権限がある」

HMRCは2018年12月、仮想通貨を保有する個人向けに初のガイダンスを公表した。仮想通貨取引の種別に応じて、キャピタル・ゲイン課税(CGT)または所得税のどちらかを課すという内容となっている。

日本は来年1月から情報照会可能に

英国だけでなく、ほかの国でも取引所に対して取引情報の提出を求める動きは出ている。ブラジルでは今年8月から、仮想通貨のあらゆる取引を税務当局に報告することが義務付けられた。これは個人や企業、仲介業者すべてが対象だ。

また日本では今年3月に国税通則法が改正され、事業者への情報照会の法的根拠が明確になった。これにより、来年1月から事業者に対する情報照会が行えるようになる。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版