米国のトランプ大統領が、バイナンス創業者チャンポン・ジャオ氏(通称CZ)に対する恩赦を承認したと、ウォール・ストリート・ジャーナルが木曜に報じた。
報道によると、トランプ大統領は水曜日に恩赦文書へ署名したという。ただし、大統領恩赦が通常発表されるホワイトハウス公式サイトや連邦官報には、現時点で正式な告知は掲載されていない。その後、バイナンスがこの情報を認めた。
ジャオ氏は2023年11月、バイナンスにおけるマネーロンダリング防止(AML)体制の不備を理由に、銀行秘密法違反の罪で有罪となった。司法取引の一環として、同氏はバイナンスのCEO職を辞任した。
2024年4月、米国の裁判所は同氏に禁錮4か月の刑を言い渡し、同年9月に刑期を終えて釈放された。
バイナンスはコインテレグラフに対し、トランプ大統領による恩赦を正式に認め、以下の声明を発表した。
「本日のCZ氏の恩赦は素晴らしいニュースだ。トランプ大統領のリーダーシップと、米国を仮想通貨の中心地とする取り組みに感謝したい。CZのビジョンは、バイナンスを世界最大の仮想通貨取引所へと成長させただけでなく、より広い仮想通貨ムーブメントに影響を与えた」
数週間前からCZ恩赦の観測が浮上
ジャオ氏の恩赦をめぐる観測は、数週間前から市場で広がっていた。9月には、同氏が自身のSNSプロフィールから「ex-@binance」という肩書きを静かに削除したことで、賭け市場では恩赦の確率が上昇していた。
フォックス・ニュースのチャールズ・ガスパリーノ氏の報道によると、今月初旬には恩赦の動きが加速していた。ガスパリーノ氏は、「トランプ大統領は恩赦に前向きであり、CZ氏が依然としてバイナンスの最大株主であることから、復帰への道を開く可能性がある」と述べていた。
今回の大統領恩赦により、ジャオ氏はバイナンスで経営陣の役職に復帰することが可能になる見通しだ。これは司法取引の条件下では不可能だったシナリオだ。
トランプ氏による仮想通貨業界関係者への恩赦は、今回が初めてではない。就任以来、トランプ氏はアーサー・ヘイズ氏らビットメックス共同創業者3人や、終身刑2回と懲役40年の刑に服していたシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏にも恩赦を与えている。
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