スイスの中央銀行にあたるスイス国立銀行(SNB)は、同国ジュネーブに拠点を置くフェイスブックの仮想通貨リブラの管理・運営を行うリブラ協会と密に連絡を取り合っている。SNBのツアブリュック副総裁の発言として、ロイターが8月27日に報じた。
副総裁は、入手可能な文書からはその性質が不明瞭で、リブラプロジェクトを完全に分析するのはまだ困難だと述べた。まだ詳細が欠けている箇所もいくつかあると指摘している。
先日、米下院のマキシン・ウォーターズ議員らがスイスを訪問し、リブラの規制を担当するスイスのデータ保護委員会(FDPIC)、財務省国際金融局(SIF)、スイス金融市場監査局(FINMA)の担当者などと面会したばかり。ウォーターズ議員は、リブラへの懸念は払しょくできなかったとし、リブラの調査を継続すると述べていた。
一方で、フェイスブックは、リブラに対する政治家や規制機関からのネガティブな反応に対処するため、ロビー企業を新たに雇ったと報じられている。ロビー企業は、首都ワシントンに拠点を置くFSヴェクターで、規制コンプライアンスや公共政策、フィンテック・仮想通貨・ブロックチェーンなど金融サービスの領域でコンサルタントを行なっている。フェイスブックは、「ブロックチェーン政策に関する問題」についてFSヴェクターからサポートを得るとしている。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版