南アフリカの中央銀行、南アフリカ準備銀行(SARB)は、16日に発行した報告書の中で仮想通貨の利点とリスクについて評価を行った。現時点では仮想通貨取引や仮想通貨決済は禁止するつもりはないと明言している。

今回公表したのは「暗号資産の政策提案に関するコンサルティングペーパー」というタイトルの文書だ。この文書の中で、すべての仮想通貨取引プラットフォームや保管(カストディ)サービス、決済サービス提供者、仮想通貨ATMについて、政府間フィンテック・ワーキンググループ(IFWG)に登録を求めるべきだと提案している。IWFGは南アフリカ政府がフィンテック推進を目的として最近設立した組織だ。

今回公表した文書によれば、仮想通貨関連事業は、南アフリカ政府が定めるマネーロンダリグ対策(AML)およびテロ資金供与対策(CFT)の要件を遵守する必要性も指摘している。

この文書は、中央銀行のSARBのほか、金融情報センター(FIC)や金融セクター行動管理局(FSCA)、財務省、歳入庁といった政府の関係機関と共同でとりまとめられた。

今回の文書と同時に発表された声明によると、今年2月15日までの間、今回の文書についてのパブリックコメントを求めることになるという。

1月はじめ、南アフリカ政府は仮想通貨とブロックチェーンに特化した規制ワーキンググループを立ち上げた。南アフリカのティト・ムボウェニ財務相によると、ワーキンググループは年内には規制に関する最終報告を公表する予定だという。