仮想通貨(暗号資産)規制が不確実でありながら、ロシアはピアツーピア取引所ローカルビットコイン(LocalBitcoins)でのビットコイン(BTC)取引をリードしている。

仮想通貨メディアのクリプトディファ―(CryptoDiffer)の分析によると、ロシアはローカルビットコインで2020年4月5月の2ヶ月間でビットコイン取引のシェアがトップだった。

ロシアがベネズエラや米国より多く

ロシアはローカルビットコインにおけるBTCの総取引量の約19%を占め、世界トップとなっていた。次いでベネズエラと米国が、それぞれ11%と10%を占めていた。ちなみに2020年5月におけるローカルビットコインのBTC取引量は17867BTCだ。

クリプトディファ―が提供する情報は、ビットコインの主要統計サイトであるコインダンス(CoinDance)のデータとも一致している。コインダンスのウェブサイトによると、ローカルビットコインでの5月の週ごとのBTC取引量ではロシアは約800BTCとなっていた。一方、ベネズエラと米国は週当たりの取引量は約400BTCだった。

ロシア市場に積極進出

ローカルビットコインの広報担当者は、ロシアが主要な市場の1つであると、コインテレグラフに語った。ローカルビットコインによれば、ロシアは2020年5月の総取引量の17.9%を占めていたとく。

フィンランドに拠点を置くローカルビットコインは、2013年以来、ロシアのルーブルに対応したビットコイン取引サービスを提供している。ローカルビットコインの担当者は、2017年に週ベースのBTC取引で最高記録を更新して以来、ロシア市場は重要な市場であり続けていると話した。

実際、ローカルビットコインは、2020年4月にロシア語のブログを導入しており、ロシアユーザー向けのサービスの宣伝にも積極的だ。ロシアにおいて重要なプラットフォームの1つとなっているようだ。

ローカルビットコインの取引量は減少傾向

ローカルビットコイン上でのBTC取引が全般的に停滞する中、ロシアが同プラットフォームでの最大のトレーダーとなっている。コインダンスのデータによると、ローカルビットコインの取引量は、2019年5月の約1万BTCだったのが、1年後の2020年5月には約4500BTCに落ち込んでいる。プラットフォームがマネーロンダリング対策で複数の地域でのサービスを停止したことなが影響したとみられる。

Global BTC trading volumes on LocalBitcoins. Source: Coin Dance

出典: Coin Dance ローカルビットコインのBTC取引量

ローカルビットコインの落ち込みは、ロシア市場の大幅な落ち込みと一致している。コインダンスのデータによると、ロシアの週間BTC取引量は2019年5月の約2000BTCだったのが、20年5月には800BTCとなり、約60%減少した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン