リップルは、事業拡大戦略の一環として、企業財務管理企業Gトレジャリーを10億ドルで買収した。今回の取引により、リップルは企業財務におけるデジタル資産管理のインフラを獲得した。

木曜の発表によると、この買収によりリップルは、ステーブルコインやトークン化預金などを含む企業財務向けデジタル資産を管理し、顧客に利回りを提供できるインフラを手に入れたという。

Gトレジャリーの財務管理ツールとリップルのブロックチェーン技術を組み合わせることで、資金の24時間アクセスや、国際送金における即時決済が可能になるという。リップルの最高経営責任者(CEO)ブラッド・ガーリングハウス氏は次のように述べている

「これまで資金は、遅く時代遅れの決済システムやインフラに縛られてきた。その結果、不要な遅延や高コスト、新市場への参入障壁が生じていた。ブロックチェーン技術は、まさにこれらの問題を解決するために最適な手段だ」

今回のGトレジャリー買収は、リップルにとって2025年で3件目の買収案件となる。これまでにプライムブローカレッジ企業ヒドゥン・ロードを12億5000万ドルで買収したほか、ステーブルコイン・プラットフォームのレイルを買収しており、伝統金融とデジタル金融の融合を加速させている。

金融大手との提携を拡大

リップルは2025年9月から10月にかけて、伝統的金融機関やデジタル資産プロジェクトとの提携を次々に発表している。

スペインの大手銀行バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は9月、リップルを機関投資家向けデジタル資産のカストディアン(保管機関)として指名する契約を締結した

また資産運用会社フランクリン・テンプルトン、シンガポールのDBS銀行、リップルの3者は、9月に覚書を締結。ステーブルコインやトークン化マネーマーケットファンドを基盤としたトークン化取引サービスを、XRPレジャー(XRPL)上で展開する計画を発表した

10月にはリップルがバーレーンのフィンテック支援組織「バーレーン・フィンテック・ベイ(BFB)」と提携し、同国のデジタル資産エコシステムにドル連動ステーブルコイン「RLUSD」を統合するほか、デジタル資産の保管サービスを提供することを発表した。BFBは、バーレーン政府とテクノロジー企業による官民連携組織である。

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