オーストラリア準備銀行(中銀)副総裁のミシェル・バロック氏は、同行がデジタル豪ドル発行の必要性を感じていないとの認識を示した。オーストラリア・フィナンシャル・レビューが24日伝えた

バロック氏はシドニーで開催された銀行・金融会議のサイボス 2018で、「これらの技術がどのように摩擦に対処できるよう設計されているかを検討するのに興味があるが、ほとんどの場合、要領を得ない」と述べたという。

バロック氏は、デジタル通貨が中央銀行に提供できると言われている利益の中で、中央銀行によるマイナス金利支持を可能にすることで、「下限」の金融政策問題を技術的に飛躍させる可能性を挙げた。しかし、それはまだ「テストされておらず、まったく別のアイデア」と述べた。

バロック氏は、銀行がデジタル通貨のような新しい資産を合理的に採用するには、その前に実証済みのユースケースが必要であると述べた。デジタル豪ドルの支持者は、現在の支払いシステムが、なぜ分散型台帳の同じ利益を「生み出すことができないのか」を最初に実証しなければならないと話した。

「私はそれ(デジタル豪ドル)の用途にしっくり来ていない」

分散型元帳で国の通貨を発行することによる効率性に関し、バロック氏は「確かに簡素化はされるだろう」が、システム内の他のコストと比べ「重要ではない」と述べた。

オーストラリアの中央銀行は、6月に仮想通貨ビットコイン(BTC)を「魅惑的だが非効率的」とし独自の仮想通貨発行を否定したが、中銀の支払い政策の責任者であるトニーリチャード氏は、優先順位は高くないが、引き続き対応していくと話した。

 

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