ステーブルコイン「テザー(USDT)」供給量の80%を318のアドレスが保有している。7日のブルームバーグがコインメトリックスのデータを引用して報じた。テザーの供給量とビットコインの価格には相関関係があるという見方も出ている。
コインメトリックスの共同創業者ニック・カーター氏によると、少なくとも100万ドル(約1億600万円)分のテザーを保有する口座は318あり、供給量全体の80%を占めている。このような「テザーのクジラ」には、バイナンスやビットフィネックスも含まれているそうだ。
一方、ビットコインを少なくとも100万ドル分保有する口座数は、2万以上。供給量全体の20%ほどを占めている。
テキサス大学のジョン・グリフィン教授は、テザーのクジラがビットコイン価格に影響を与える可能性を指摘している。
「テザーが集中しているということは、一部の中心的なプレイヤーがテザーを使ってビットコイン価格を動かしている可能性を示している。利害関係に基づいた行動だ。」
グリフィン教授は、昨年6月、2017年末のビットコイン高騰はテザーによる価格操作だったと主張する論文を発表していた。
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テザー供給量の増加とビットコイン価格には相関関係があり、4月からのビットコイン強気相場は「テザーバブル」とする分析も出ている。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版