「昨年末のビットコイン急騰はテザーによる価格操作」テキサス大教授らが論文公開

仮想通貨テザー(USDT)が2017年のビットコイン価格の操作に使われたとする論文が公開された。ニューヨーク・タイムズが13日に報じた

この論文は、テキサス大学のジョン・M・グリフィン教授とアミン・シャム氏が共同で執筆。アルゴリズムを使ってビットコインのブロックチェーンを分析した結果、ビットコイン相場が低調な時にテザーでビットコインが購入され相場が押し上げられる傾向があったことを発見したという。この論文によれば、2017年12月に上昇したビットコインの半数は、明らかにテザーとその取引所のビットフィネックスによって引き起こされたという。ビットコインの価格は2017年の12月に過去最高値の2万円付近を記録した。

「テザーの取引高が急激に増えた時間は(調査期間である2017年3月~2018年3月)の1%に満たないが、それでもビットコイン急騰の50%、その他の主要仮想通貨急騰の64%と関連づけられている」

ブルームバーグによると、ビットフィネックスのバンデルベルデCEOは電子メールで、「ビットフィネックスもテザーも、いかなる市場・相場操縦に携わったことはない」と発言。「テザーの発行がビットコインや、ビットフィネックスで取引される他の仮想通貨の価格押し上げに利用されることはあり得ない」と反論したという。

テザーは、ドルで裏付けされているためボラティリティーの高いその他の仮想通貨と比較して安定した投資先であることを売り物にしている。ただコインを繰り返し発行することでビットコイン価格に大きな影響を与えているとして、昨年末から疑惑の目にさらされてきた。今週、モネロとダッシュを抜いて時価総額で20番目に大きい仮想通貨になった。

主要メディアは、今回の論文をすぐに取り上げビットコイン市場の不透明さを裏付けるものとして注目している。ニューヨーク・タイムズは、今回の研究が「17年のビットコインの急騰はたった2、3人の関係者による隠れた行動によってもたらせたものという議論に火をつけることになるだろう」と指摘している。ただ今回は、主要メディアだけでなく業界のデータ研究企業チェイナリシスも「ありえそうな結果」として支持している。

一方、起業家でビットコインのエバンジェリスト、アリスター・ミルン氏は、今回の研究に対して「速報:法定通貨の流入がビットコイン価格の上昇につながったわけだが、メディアは価格操作と呼んでいる。学者たちも15分ほど注目されることになった。真面目な仮想通貨ジャーナリストは残っていないのか?」と述べている。

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