分散型金融のポリ・ネットワークで過去最大規模とされる6億ドルの仮想通貨が流出した事件で、ポリ・ネットワークは11日のツイートでイーサとバイナンス・スマートチェーン(BSC)、ポリゴンのウォレットアドレスで返金を受領したことを明らかにした。しかし返金額は盗難額の1%にも至っていない。

イーサスキャンによると、200万ドル相当のシバイヌ(SHIB)トークンと616000ドルのフェイUSD(FEI)トークンが返却されている。

また、Bscスキャンのデータでは、ハッカーが23.88 バイナンスペッグ・ビットコイン(BTCB)をポリ・ネットワークに返還していることが示されている。記事執筆時点で、このコインは100万ドル以上の価値がある。ハッカーのBSCウォレットには、依然としてUSDコイン(USDC)とバイナンスUSD(BUSD)の支出トランザクションが表示されているが、これらは大きな数字にはなっていない。

ハッカーのポリゴンウォレットのアドレスからは、10ドル、100ドル、100万ドルの3つのトランザクションで送られてきた101万100ドルの返金がある

これは、今回のハッキングでポリ・ネットワークから流出した6億ドル以上の資金の1%にも満たない。

ハッカーはまだ約5億ドル相当のトークンを保有しており、その大部分はバイナンス・ペッグETHを含むイーサ(ETH)、BSCとイーサリアムの両チェーンのラップド・ビットコイン(WBTC)、そしてダイ(DAI)とUSDCのステーブルコインだ。

既報のように、ポリ・ネットワークの攻撃は、これまでで最大の分散型金融(DeFi)のハッキングであり、2021年の市場セグメントにおける盗難総額は11億ドルを超え、2020年に記録された損失総額の約10倍になった。

2020年後半以降、中央集権的な取引所のハッキング事件が減少する中で、DeFiが仮想通貨のハッキングの標的となっている。