オンチェーン分析プラットフォームのグラスノードによると、ビットコインの価格が直近安値の11万2000ドルを上回って緩やかに回復する中、短期保有者による売却の動きも沈静化している。

グラスノードは、水曜日に公開されたマーケットレポートの中で、ビットコイン(BTC)を155日未満保有す短期保有者(STH)による利益確定売りが「落ち着きを見せている」と指摘。特に、利益を出している短期保有者の売却割合を示すSTH支出量が45%に低下し、中立水準を下回っているという。

市場は「比較的バランスの取れた状態」

グラスノードは続けて、「STH供給の70%が依然として含み益の状態にあり、現在動いているコインについては利益確定と損切りがほぼ半々となっている」と述べ、市場が「比較的バランスの取れた状態」にあると分析した。

「これは過去の強気相場における中間的な水準と一致しており、異常な状況ではない」とも付け加えている。

短期保有者の動向は市場における重要な指標の一つとされており、過去の傾向からも市場のボラティリティが高まる局面では売りに回りやすい層とされている。

ビットコインは7月14日に過去最高値となる12万3100ドルを記録した後、先週末には11万2044ドルまで急落。その後は徐々に回復し、記事執筆時点では11万4766ドルで取引されている。

Source: Nansen

別のオンチェーン分析プラットフォームのチェックオンチェーンは水曜日、「短期保有者の支出利益率(STH SOPR)」に関するデータをXで共有し、過去最高値付近で購入した投資家の一部が損失を出しながら売却していると指摘。

「多くの高値掴み勢や弱気な投資家が買値付近で売却しており、『もういいから逃げさせてくれ』という心理が見て取れる」と述べた。

チェックオンチェーンは続けて、「ここから必要なのは、SOPRが一時的に赤字圏に突っ込み、その後しっかりと回復する展開だ。これが、強気相場が継続していることの確認となる」との見解を示した。

年後半のビットコイン相場はポジティブとの声も

一方、こうした短期的な価格調整にもかかわらず、複数の仮想通貨アナリストは2025年後半のビットコイン相場に対して強気姿勢を維持している。

ファンドストラットの共同創業者でビットマイン会長も務めるトム・リー氏は、火曜日に公開されたコインストーリーズのポッドキャストにて、「2025年中にビットコインは25万ドルに達する可能性がある」との見解を示した

「年末までにビットコインは12万ドルの水準を足場として構築し、20万ドル、もしかすると25万ドルまで上昇してもおかしくない」とリー氏は語っている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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