仮想通貨の上場投資商品(ETP)の世界的な大手プロバイダーである21シェアーズは、アラブ首長国連邦(UAE)でビットコインの現物ETPをデビューさせる。
21シェアーズ・ビットコインETPが12日、ナスダック・ドバイでティッカー「ABTC」として取引を開始したと発表した。
21シェアーズの共同創業者兼CEOのハニー・ラシュワン氏がコインテレグラフに語ったところによると、新たにローンチされた仮想通貨商品は現物で裏付けされている。つまり原資産となるビットコインによって完全に担保されているという。ETPの原資産である暗号資産は、より良いセキュリティを確保するためにオフラインのウォレットに預けられると同氏は語った。
21シェアーズのUAEへの進出は、同社の国際的な成長にとって大きな節目となる。ナスダック・ドバイを含め、21シェアーズのETPは、SIXスイス証券取引所、ドイツ取引所、ユーロネクスト、BXスイスなど12の取引所に上場されている。
ラシュワン氏によると、21シェアーズの仮想通貨ETPは現在、ドイツとスイスがヨーロッパで最大の市場となっているとのことだ。
ラシュワン氏は、「MENA(中東・北アフリカ)に関しては、この地域の仮想通貨フレンドリーな性質を考えると、強い関心が期待される」と述べ、UAEが2021年に他のアラブ諸国よりも多くの仮想通貨を受け取ったと付け加えた。
ラシュワン氏はまた、MENA地域が仮想通貨企業やFTX、クラーケン、Blockchain.comなどの主要取引所のハブになっており、インドが仮想通貨の収益に30%の課税を決定したことを受けてさらに投資家を引きつけていると指摘した。
21シェアーズは、ナスダック・ドバイに仮想通貨投資商品を上場している唯一の企業ではない。昨年、カナダの投資ファンドマネージャー3iQは、同じくナスダック・ドバイにビットコインETPを上場させた。この商品はQBTCというティッカーで取引されており、ビットコインへの間接的なエクスポージャーを提供している。