ビットコイン(BTC)価格は2月はじめから大幅な回復をみせている中、JPモルガンのアナリストはBTCの「公正価値」は現在の価格よりも低いと指摘している。

JPモルガンのストラテジストは2月8日の投資家向けのメモで、BTCの公正価値は約3万8000ドル(約440万円)であると述べている。JPモルガンの仮想通貨市場アナリストであるニコラオス・パニギルツォグロウ氏らは、ビットコインが金の約4倍のボラティリティであることに基づき公正価値を推計したという。

ボラティリティが3倍以内であれば、ビットコインの公正価値は5万ドル(約578万円)にまで上昇するとも指摘している。

「今後のビットコインの最大の課題はそのボラティリティと、機関投資家での採用を妨げる大きな好調と不調の大きな波だ」

記事執筆時点のBTC価格は約4万3000ドルであり、JPモルガンの「公正価値」よりも12%上回っている。コインゲッコーのデータによると、ビットコインは直近では4万4900ドルまで上昇している。

ビットコインの公正価値についてJPモルガンは弱気な見方を示している一方で、将来的にはBTCが10万ドルをはるかに超えるだろうとも予測している。JPモルガンのアナリストは、ビットコインの長期価格目標を15万ドルだと指摘している。これは昨年1月に示した14万6000ドルからさらに上昇している。

JPモルガンは昨年11月にも同様のレポートを公開しており、その際にはビットコインの公正価格は3万5000ドルだと指摘していた