インド財務相のニルマラ・シタラマン氏は、インドで仮想通貨禁止の動きが出る中で、仮想通貨コミュニティに希望の光を与えている。

シタラマン氏は、India Todayのインタビューで14日、同省がビットコイン(BTC)とブロックチェーン技術に関連するインドのイノベーションを遮断する計画はないことを強調した。

「我々は全ての選択肢を遮断する訳ではないということを明確にしたい。ブロックチェーンやビットコイン、仮想通貨に関する実験や、これに関するフィンテックが利用できるように、人々の利用に一定の『窓』を与えるつもりだ。」

シタラマン氏は、インド政府が仮想通貨に対する閣議決定を進めていると話している。

「閣議決定は完成に近づいている。最高裁は仮想通貨についてコメントしている。我々はインド準備銀行の仮想通貨に関する公式見解を明確にする」

インド最高裁はちょうど1年前に仮想通貨禁止令が違憲だと判断した。仮想通貨業界はこの判決を歓迎したが、2021年に入ると、インドで新たに禁止令が策定されるのではないかという報道が出始めた。2月には匿名のインド政府関係者が、政府は完全に仮想通貨を禁止しようとしており、投資家には資産を清算するための半年間の猶予を与えるとの話も出ていた。

さらに3月14日にロイター通信が、匿名の政府高官の話として、インドが仮想通貨の全面的禁止を支持し、違反者には大きな罰則を課す準備をしていると報道。「仮想通貨の所有や発行、マイニング、取引、譲渡」を違法とすると主張していた。

こうした匿名の情報源からの仮想通貨禁止報道が出ているにも関わらず、シタラマン氏はこれまでにも仮想通貨について、「調整された」スタンスをとっていると繰り返している。

インドの仮想通貨取引所WazirXの創業者であるニシャル・シェティ氏はツイートでシタラマン氏のコメントを支持し、「インドの仮想通貨コミュニティが構築される時が来た」と述べている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン