グーグル・クラウドは、分散型オラクルサービスであるバンド・プロトコル(Band Protocol)の技術を採用し、「金融の時系列データのリアルタイム分析」が可能になる。バンド・プロトコルの事業開発責任者であるケビン・ルー氏が明らかにした。
ルー氏は15日、Bandの標準データセットが、Google BigQuery上に公開されたことを発表した。ルー氏は今回の提携について、「分散型のオラクルを使用するハイブリッドブロックチェーンとクラウドのアプリケーションを構築できるようにするための、グーグル・クラウドチームとのコラボレーションの1つ」と説明し、次のように続けた。
「バンド・プロトコルのオラクルの柔軟な設計により、アプリケーションがブロックチェーンやWeb 2でネイティブに構築されているかどうかに関わらず、研究者や開発者があらゆる外部データソースやタイプに対して分散型オラクルを使用できるようになる」
グーグル・クラウドは、機械学習を使って金融の時系列データのリアルタイム分析が可能になる。データはBigQueryを介してバンド・プロトコルの公開データセットから直接取得する。
バンド・プロトコルは、ERC-20トークンとして2019年9月にローンチした後、2020年6月にコスモスチェーンに移行。主要なオラクルサービスプロバイダーであるチェインリンクの競合として急速に浮上している。
バンド・プロトコルのネイティブトークンであるBANDトークンは、クロスチェーンの相互運用性やDeFiの新たな展開が投資家を惹きつけていることから、最近では大きな成功を収めている。
分散型金融においてオラクルは、価格や取引量などの金融データを様々なブロックチェーンネットワークに安全に送信するという重要な役割を果たしている。DeFiは、仮想通貨全体の中で注目されている分野であり、記事執筆時点で1210億ドル以上が様々な分散型金融プロトコルにロックされている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン