6日の仮想通貨相場は、リップル(XRP)とビットコインキャッシュ (BCH)に牽引され、大幅に上昇した。既報通り、リップル(XRP)は3つの材料を背景に急騰し、時価総額でイーサリアム(ETH)を一時的に上回った。また、ビットコインキャッシュ(BCH)は引き続き15日のハードフォークを前にした上昇。ただ、ビットコインキャッシュの上昇には警戒も必要だという声がアナリストからは上がっている。

主要仮想通貨銘柄の価格変動率一覧表

Market visualization from Coin360

ビットコイン(BTC)は、過去24時間で0.3%上昇。執筆時点で約6447ドルで推移している。一時6400ドルを下回ったものの、直後に反発した。過去30日で見るとBTCは1.67%のマイナスとなっている。

ビットコイン(BTC)の週間チャート

Bitcoin 7-day price chart. Source: CoinMarketCap

ETHは24時間で3.64%上昇し、執筆時点では206ドルから215ドルの間で推移している。一時的にリップル(XRP)に時価総額2位の座を奪われたものの、現時点では奪還している。

イーサリアム(ETH)の24時間チャート

Ethereum 24-hour price chart. Source: CoinMarketCap

リップル(XRP)は過去24時間でほぼ10%の上昇。一時、イーサリアム (ETH)の時価総額を上回って2位に躍り出た。現在は0.53ドルで推移している。

急騰の背景にあるのは、3つの材料とみられる。1つ目は、リップルの決済サービスxRapidを使用したクロスボーダー送金アプリのサービスがローンチされた事、2つ目は、SECのICOに関する新ガイダンス発表を受けて、XRPの有価証券問題に決着がつくとの観測が安心材料に繋がった事、そして3つ目は海外仮想通貨取引所OKExが同社の証拠金取引でXRPを含む通貨ペアを追加すると発表した事が考えられている。

リップル(XRP)の24時間チャート

Ripple 24-hour price chart. Source: CoinMarketCap

ビットコインキャッシュ(BCH)も堅調だ。15日のハードフォークを前に、BCHは過去24時間で8.59%上昇し、執筆時点で602ドルで取引をしている。週間ベースでは、31日につけた安値である415ドルから6日の607ドルの高値まで上昇したことになる。

しかし仮想通貨に詳しいeToroのマティ・グリーンスパン氏は、顧客向けのレポートの中でビットコインキャッシュ上昇に対して注意を呼びかけた。

グリーンスパン氏は、ビットコインキャッシュの上昇の背景にあるのは、「ハードフォーク(分岐)の際に追加でコインを獲得できるという期待」かもしれないが、「現時点で新たに生まれるコインが無価値になる可能性もある」と指摘。仮想通貨取引が可能なプラットフォームであるeToroでは、状況を注視し、顧客にとって最善な策を取るだろうと語った。

仮想通貨取引所ビットメックス(Bitmex)は、ビットコインキャッシュのハードフォークに向けてバグなどを監視するツールを発表した。

ビットコインキャッシュ(BCH)の週間チャート

Bitcoin Cash 7-day price chart. Source: CoinMarketCap

ステラ(XLM)は、執筆時点で0.260ドルで推移しており、過去24時間でほぼ7%の上昇。6日にステラ財団が仮想通貨ウォレットプロバイダーのBlockchainと提携し、1億2500万ドル(約140億円)分のステラ(XLM)をエアドロップ(配布)すると発表した。

Total Market Capitalization 7-day chart. Source: CoinMarketCap

Total Market Capitalization 7-day chart. Source: CoinMarketCap