仮想通貨取引所ビットフィネックスは、1億ドル(約108億円)をステーブルコインのテザー(USDT)に返済したと発表した。7月2日に公式ブログで述べた。
発表によると、ビットフィネックスはテザーの銀行口座へ電信送金で返済。2019年第2四半期の終わりの財務状況に基づき、今回の返済を決めたという。また、2019年6月30日までのすべての利息もテザーに法定通貨で返済したとしている。
ビットフィネックスは、顧客の資金と自社の資金を混ぜて保管していたほか、提携先でパナマに拠点を持つ決済サービス企業クリプト・キャピタル関連の損失補填の為に7億ドル(約784億円)のテザーを使っていたと非難されている。ビットフィネックスはこの資金の損失について情報を公開していない。
この問題に関連して、今年4月、ニューヨーク州の司法長官がビットフィネックスとテザーを訴追。ニューヨーク州の最高裁判所は今年5月、ニューヨーク州の司法長官に対して、テザーとビットフィネックスのニューヨークの活動に関する文書のみアクセスするように求める判断を下していた。
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また今年5月、ビットフィネックスは独自トークン「レオ(LEO)」でイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)を行い、10億ドル相当のテザーを調達。この調達した資金は、件のクリプト・キャピタルの損失補填に充てるとみられている。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版