コーネル大学教授でブロックチェーン専門家としても知られるエミン・ギュン・シラー氏が、独自の仮想通貨とブロックチェーン「Ava」を発表した。ブルームバーグが5月16日に報じた。
コンセンサスアルゴリズム「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」に基づく最初のデジタル通貨とされる「カルマ(KARMA)」開発者でもあるシラー氏。同氏は現在、決済大手VISAと同様のトランザクション承認時間(1.35秒)で処理を実行できる「アバ(Ava)」を計画しているそうだ。
ブルームバーグによると、シラー氏が率いるスタートアップ企業「アバ・ラボ(Ava Labs)」は2019年2月、著名VCのアンドリーセン・ホロウィッツ、仮想通貨ヘッジファンドのポリチェーンおよびメタステーブルといった大手投資家から600万ドル(約6億6000万円)を調達。5月16日にはAvaのプライベートテスト版を立ち上げたそうだ。数ヵ月内に一般公開予定で、その際に最初のコインが発行されるよう設定しているという。
シラー氏は、Avaではトランザクションの承認時間として1.35秒を達成しており、「まだ不可能だ」とされるアプリケーションを可能にすると主張。さらに、最終的な目標はすべての証明書をブロックチェーンに記録することだと付け加えた。
47歳のシラー氏は、コーネル大学の仮想通貨とスマートコントラクトに関するプロジェクト(IC3)で共同ディレクターを務めている。シラー氏は、誇大広告を元に買われる仮想通貨は「純粋な投機」だとし、「長期的に広く使われる」と信じる仮想通貨にだけ投資し、保有すべきと過去にツイートしていた。
コインテレグラフは5月6日、仮想通貨とブロックチェーン技術の未来に対する学術上の見解について、シラー氏にインタビューを行った。
翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。
編集 コインテレグラフ日本版