米国の仮想通貨取引所コインベースは5日、英国で新たに4つの仮想通貨をポンド建て取引に対応させることを同社のブログで発表した。

 3月に英国の大手銀行バークレイズと提携し、ファースター・ペイメント・ネットワークへのアクセスが開始されたことに伴い、既存のビットコイン(BTC)に加え、イーサリアム(ETH)、イーサリアムクラシック(ETC)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の取引が可能となる。

 ファースター・ペイメントによるポンド建ての英国内銀行振込がサポートされることで、英国の顧客にとっては、コインベースで仮想通貨取引を行うことが大幅に簡素化され、またスピード決済ができ、取引にかかるコストも抑えることができる、とブログで述べている。

 コインベースは、バークレイズを通じた取引でファースター・ペイメントを利用する初の仮想通貨取引所となった。その結果、預け入れや引き出しにおいて、手数料を大幅に抑えることができ、取引の処理にかかる時間も大幅に削減できることになる。

 9月7日午前9時(BST/英国夏時間)から、全ての取引ペアの取引能力を見ながら徐々に導入作業を進め、全ての注文取引記録の監視も行う、とコインベースは述べている。

 仮想通貨取引業者にとって、英国はヨーロッパ市場拡大のターゲットのひとつで、中国大手のフォビは、6月にロンドンにオフィスを開設している。フォビの幹部は当時、「ロンドンはグローバル金融の中心で、この地域における仮想通貨市場としての優位性を考慮し、ヨーロッパにおける最初のオフィスに選んだ。」と述べている。

 最近では英国の規制当局が、英国金融行為規制機構(FCA)から合法的にライセンスを受けている事業者から個人情報を盗み取り、消費者を誤認させる詐欺企業があると繰り返し警告を発している。