米国本拠の仮想通貨取引所コインベースは、仮想通貨取引所としては初めて、英国に銀行口座を開設した。また、決済取引処理時間を短縮する英国のファスター・ペイメント・スキーム(FPS)へのアクセス権を得た。英国コインベース社のジーシャン・フェロスCEOが14日、ブログで明らかにした。
ブルームバーグによると、コインベースが口座を開設したのは英国のバークレイズ銀行の可能性がある。コインベースは今週、金融行為規制機構(FCA)から電子マネーの取扱資格を取得している。仮想通貨取引所を顧客として受け入れる銀行が少ないなか、資格取得が口座開設を後押ししたとみられる。
FPSは英国で主要な決済インフラだ。放送局のCNBCによれば、コインベースがFPSにアクセスできるようになったことで、英国の顧客は今後、コインベースから引き出すために仮想通貨資産を一旦ユーロに交換し、次にエストニアの銀行を通してポンドに換える必要がなくなる。この出金手続きは数日間かかり、為替手数料も追加で発生する。
14日付ビジネスインサイダーでフェロスCEOが話したところによると、FPSは、試験的に少数の法人顧客から始め、今後数週間以内に英国の全顧客に展開する予定だ。
コインベース は2014年に欧州市場にサービスを拡大した。17年には、欧州市場は同社の扱う他の市場の2倍の速さで成長した。中でも英国は最大の市場となっている。