仮想通貨カルダノの創設者、チャールズ・ホスキンソン氏は、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」について、新興国への普及が必ずしも成功するとは限らないとの考えを示した。ファイナンス・マグネイトが26日に掲載したインタビューの中で述べた。
ホスキンソン氏は、新興国市場が今後の仮想通貨発展のカギになると語る。
「仮想通貨にとって重要なのは新興国市場だ。〔中略〕先進国について、私は気にしていない。先進国は厳しく規制されており、多くの場合、厳格なシステムが存在する。私がハイテク企業と競争すると決心したならば、ハイテク企業側は規制を利用して、私を封じ込めることができるだろう」
実際にホスキンソン氏は、グルジアやエチオピアなどで現地政府と協力したプログラムを進めているという。
その一方で、ホスキンソン氏は、フェイスブックが独自仮想通貨リブラを普及させるのに苦戦するだろうと予測する。リブラを普及させようとする新興国市場において、フェイスブックが具体的なメリットを新興国側に提供し、信頼関係を構築しなくてはならないからだ。
「フェイスブックは、あまりなじみのない国々に参入しなければならなくなる。フェイスブック側が経済的な独占を得て、その見返りに新興国側に何も与えないと説得できるだろうか。〔中略〕私は新興国側に次のように言っている。『私たちは不正のない土地登記システムや、より良い投票システム、より優れたサプライチェーンを導入できるように、システムを再構築するつもりだ』と。私たちは既にこのような事業を進めているが、そこにたどり着くまで何年も掛かった。これは信頼関係に基づく世界だ。そしてフェイスブックはその信頼関係を持っていない」
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版