ブロックチェーンの金融ソフトウエア開発を手かげるR3が、IPO(新規株式公開)を検討していると13日にブルームバーグが報じた

 ブルームバーグが関係者の話として伝えたところによると、現在R3は、複数のアドバイザーと協議しているが、まだ創業者でありCEOのデービッド・ラッター氏の決断待ちだという。

 R3は次のような声明文を出している。

 「コーダ(Corda)の成功を目にすれば様々な憶測ができるのは理解できるが、IPOは現時点では進めていない。当初から我々のミッションは、ビジネスコミュニティーにブロックチェーン技術をできるだけ幅広く普及させることだ。どんな決定に対しても以上の目標を常に考えている」

 ニューヨークに拠点を置くR3は、金融システムにおけるブロックチェーン活用の研究と開発に関して、200社以上が参加する世界最大規模のコンソーシアムを率いている。R3コンソーシアムは、金融界に向けてオープンソースの分散型台帳プラットフォーム・コーダ(Corda)を開発した。会計大手のデロイトが行なった調査によると、財務責任者の30%が「ブロックチェーン技術の可能性はまだ分からないが、1年半以内にブロックチェーンにリソースを割り当てる計画がある」と答えたという。

 先月には匿名のR3元社員が米経済誌フォーチュンに対し、コンソーシアムの内部の財務目標は、同社の収益では「10倍足りない」ものであり、目標の数値は「ばかばかしいほど的外れ」だと述べた