ビットワイズが申請していたビットコインETFがSEC(証券取引委員会)に拒否された。仮想通貨市場関係者が待望するビットコインETFの最後の希望が打ち砕かれることになった。
ビットワイズは1月28日にビットコインETFを申請。今月13日が最終期限となっていた。ビットワイズの担当者は、今週、仮想通貨市場が規制面などで2年前と違うと強調し、「ビットコインETF承認はこれまでになく近い」と自信を見せていた。
ヴァンエックらは先月、ビットコインETFの申請を取り下げていた。
SECがビットコインETFを拒否した理由は、仮想通貨市場での詐欺や価格操作に関する懸念が払拭できなかったことだ。
95%のビットコイン市場が偽装取引という報告があるにもかかわらず、「”本物の”ビットコイン市場は何か、また、”本物の”ビットコイン市場が詐欺的で価格操作がはびこる市場からどのように隔離されているのか」が分からないとSECは指摘。ビットワイズのビットコインETFの上場先であるNYSEアーカは証券取引法を遵守できると示さなかったと結論づけた。
ETF(上場投資信託)は、株や債券、通貨、商品などの指数と連動する投資信託。ビットコインETFの場合は連動する資産がビットコインとなる。株や債券など他の資産でETFを利用してきた機関投資家にとって馴染みのあるものだ。
ビットコインETFが認可されれば、ビットコイン市場に多額のマネーが流入する入り口となると考えられている。
ビットコインETF関連では、ウィルシャー・フィニックス・ファンズはビットコインと米短期債に投資する信託「ザ・トラスト」をSECに申請している。
【関連記事:SEC、ウィルシャー・フィニックスのビットコインETF可否判断を延期】