ビットフィネックスのビットコイン価格がコインマーケットキャップの世界取引所平均価格の計測対象から削除された。ニューヨーク州の司法長官によって巨額資金の損失疑惑を指摘されて以降、ビットフィネックスのビットコイン価格は上昇し、他の取引所の価格との間で乖離が生まれていた。

執筆時点(5月7日午前9時)でビットフィネックスのビットコイン/米ドル価格は6049ドル。コインマーケットキャップの現在のレートが5747ドルであるため、ほぼ300ドル近く高くなっている。この現象は「ビットフィネックス・プレミアム」と呼ばれ、相場の重しになるという見方も出ていた

コインマーケットキャップは、価格や取引量を計測対象から除外する理由について次のように説明している。

「一部の価格は、平均から手動で除外している。その際、アスタリスクで除外したことを示している。自由市場の価格を表していないと判断したときに除外する」

25日、ニューヨーク州のジェームズ司法長官がビットフィネックステザー訴追。提携先でパナマに拠点を持つ決済サービス企業クリプト・キャピタルで生じた8億5100万ドル(約953億円)もの損失補填の為、7億ドル(約784億円)のテザーを使っていたと指摘した。

一方、ビットフィネックスは、NY州の当局に対して反論声明を出し「間違った断定による欠陥だらけの文書で悪意を持って書かれている」と批判した。

またビットフィネックスは、イニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)で10億ドル(約1111億円)の資金調達を計画していると見られている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版