仮想通貨ビットコイン(BTC)は執筆時点(5月3日正午)までの24時間で3%近く上昇しているものの、ビットフィネックスとテザーによる巨額損失隠蔽疑惑に端を発した「ビットフィネックス・プレミアム」が要因という見方が出ており、警鐘を鳴らすトレーダーもいる。

(出典:TradingView「ビットコイン/米ドル(1日)」)

仮想通貨取引所ビットフィネックスのビットコイン価格が5820ドルをつけており、コインベースなど他の取引所のビットコイン価格より350ドルほど乖離している。

この価格差は、ビットフィネックスとテザーの巨額損失隠蔽疑惑に関する一連のニュースの結果発生したもので、「ビットフィネックス・プレミアム」呼ばれている。テザーを上場する取引所(ビットフィネックス)と上場していない取引所ではビットコイン価格に数百ドルの乖離が発生しているというわけだ。

これまでビットフィネックス・テザー問題の相場に与える影響については軽微だという見方が出ていたものの、ビットフィネックス・プレミアムの上昇が止まらないことに嫌気を指すトレーダーも出ている。

ツイッターのフォロワーが9万人以上いる仮想通貨投資家DonAltは3日、ビットフィネックス・プレミアムは不安材料だと指摘。「これをなくすために売らなければならないだろう」とし、「多くの人々が同じことを考え、ショート(売り)に走っている」と述べた。「初めに上昇が起きて、その後下落するだろう」と予想した。

またDonAltは、「ビットコイン5000ドル割れは近い」とし、「3400ドルで買ったビットコインの現物のほとんどを次の上昇で売って、残りをヘッジする」と宣言した。