ニューヨーク州のジェームズ司法長官に訴えられた仮想通貨取引所ビットフィネックスとテザーについて、また新たな事実が浮上した。
訴追文書によると、ビットフィネックスの預金引き出しに問題があると言われてた去年10月、ビットフィネックスは公式にこれを否定。「すべての仮想通貨と法定通貨の預金引き出しは通常通りプロセスされている」という声明を出していた。
しかし、ニューヨーク州の司法長官は、「これは真実ではない」と指摘。ニューヨーク司法当局が手に入れた文書によると、ビットフィネックスは確かに預金引き出しで深刻な問題を抱えていたという。また、ビットフィネックスの幹部がパートナーの決済企業であるパナマのクリプトキャピタルに対して以下のような衝撃発言をしていたこと明かした。
「預金引き出しのリクエストが多すぎる。あなたたちからマネーをもらえないか?テザーか他の方法で?キャッシュの残りが少ない(中略)仮想通貨コミュニティー全体にとってかなり危険な事態になりうることを理解してくれ。もし我々がすぐに動かなかったら、ビットコインは1000ドルまで急落するかもしれない」
既報の通り、ビットフィネックスが取った手段は、テザー発行、顧客の資金と自社の資金を合わせることだったという。
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昨年10月、仮想通貨取引所ビットフィネックスは、巨額テザー(USDT)をテザー・トレジャリー(金庫)に移した。同一人物がCEOを務めるテザーは、同じ時期、信用問題から一時1テザー0.85ドルまで下落。ステーブルコインとしての機能を果たせない状況に追い込まれていた。