1週間前には6500ドルを下回ったビットコインは、23日に7500ドル台をキープした。クリスマスプレゼントか?という見方が出る一方で、著名テクニカルアナリストのアレッシオ ・ラスターニ氏はビットコインの調整はまだ終わっていないと指摘。「ワイルドカード・シナリオ」通りであれば、さらなる深い下落が見込まれると解説した。

(出典:Coin360 日本時間12月23日18時30分時点)

「ワイルドカード・シナリオ」とは、ラスターニ氏が提唱するビットコイン反騰説で、現在の調整が終わればビットコインが2万ドルに向けて反騰するとする説だ。今回ラスターニ氏は、最近の下落によってワイルドカード・シナリオは死んでしまったかを分析した。

(出典:Alessio Rastani「ワイルドカード・シナリオ」)

先週、21万以上のフォロワーを持つラスターニ氏がYouTubeで投票したところによると、「最近の下落によって投資家は『降参』や『あきらめ』の境地に到達したか?」という質問に対して、61%が「NO」と回答。ラスターニ氏もこの結果に同意し、2020年初頭に「降参」が見られるのではないかと予想した。

その上で、ラスターニ氏は、ワイルド・カードシナリオはまだ無くなっていないと主張。ワイルド・カードシナリオ実現のためにはより深い下落が必要であり、「過半数の意見が反ビットコイン(かなり弱気)にならなければならない」と述べた。

同氏は具体的には「今後2、3ヶ月で大手メディアなどがビットコインに対して一斉にネガティブになるだろう」と予測。「多くの人がビットコインの長期的な価値を信じて保有しているわけではなく、また保有し続けるガッツもない」とし、みんなが一斉にネガティブになる時こそ「降参」を判断する時だと解説した。

同氏は、とりわけ今年6月末の最高値で買った人々はFOMO(乗り遅れることへの恐怖)で買った群衆と指摘。「彼らはおそらく現在パニックに陥っており、6000ドルを下回ればタオルを投げるだろう」と話した。

ラスターニ氏は、投資家心理のチャートを愛用。ビットコインが底をつけるときは、Capitulation(降参)やDespondency(失望)の領域であるとみている。現在はまだ「パニック」ステージとみている。

(出典:Alessio Rastani「投資家心理のサイクル」)

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