ビットコインは再び過去最高値を更新し、リスク資産への世界的な投資家需要の高まりと、重要な上値抵抗線付近で発生した2億ドル規模のショートポジションの清算が後押しとなった。
ビットコイン(BTC)の価格は水曜日、過去最高となる11万2,000ドルを初めて突破。直近1週間で5.95%上昇した。
ビットコインの価格上昇により、仮想通貨市場の時価総額は3兆4,700億ドルを回復。この水準は2025年6月以来となる。
ただし、仮想通貨市場全体の時価総額は、2024年12月に記録した過去最高の3兆7,300億ドルにはまだ達していない。
ビットコインの新たな最高値更新は、トランプ大統領がマレーシア、カザフスタン、南アフリカ、ミャンマー、ラオスに対して最大40%の新関税を発表してからわずか数日後のことだった。一方、日本に対しては関税率が25%に引き上げられ、新税率は8月1日から施行される。
仮想通貨取引所ビットフィネックスのアナリストは、コインテレグラフに対し「過剰レバレッジをかけていた市場参加者がリセットされたことで、今後の上昇に向けたより健全な土台が整った」と述べたうえで、次のように指摘している。
「オンチェーンでの蓄積とオフチェーンの取引所注文フローが収束しており、この上昇が投機的なレバレッジではなく、実際の資本フローに支えられた堅固な基盤の上に成り立っていることを示している」
「今後数週間にわたって強気の見通しを維持するには、このスポット買い主導のパターンが継続する必要がある」とアナリストは説明した。
bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】
ビットコインの上昇は安全資産としての地位向上が要因:シグナム銀行調査責任者
シグナム銀行のリサーチ責任者カタリン・ティッシュハウザー氏によれば、4月2日の「リベレーション・デー」発表以降のビットコインの上昇は、安全資産としての認識が高まっていることが背景にあるという。
「4月2日以降、ビットコインはS&P500が下落する日においてもパフォーマンスが良好で、さらに相関性が低下している」とティッシュハウザー氏はコインテレグラフに述べ、次のように続けた。
「これは、法定通貨の価値下落への懸念を背景に、ビットコインが安全資産としての地位を強めていることの表れであり、連邦レベルでのビットコイン準備制度創設に続いて、米国のある州がビットコイン準備法案を初めて可決したことも、この流れを裏付けている」
また、4月下旬以降、取引所におけるビットコインの保有残高が継続的に減少しており、これは「長期的な投資家の信頼感」を示すものであり、供給ショックによる上昇を引き起こす可能性もあるとティッシュハウザー氏は指摘した。
グラスノードのデータによると、5月21日時点で全取引所のビットコイン残高は299万BTCにまで減少しており、3月13日時点の311万BTC超から減少している。
S.BLOXに口座開設をして最大で3,000円のビットコインがもらえるリニューアルキャンペーンを実施【PR】