ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 機関投資家の参入と、米証券取引委員会(SEC)による仮想通貨上場投資信託(ETF)の承認は、仮想通貨の回復を促す可能性のある2つのトリガーだ。

 SECは、米投資会社ディレクシオンのビットコインETF申請の可否決定を9月まで延期すると決定した。しかし、多くの仮想通貨ウォッチャーは、米投資会社のヴァネックとソリッドXが申請しているETFが今後数週間以内に承認されるのではないかと期待を募らせている。

 これらのETFの申請が審査中の間に、サンフランシスコに拠点を置く資産管理会社ビットワイズが、新たにETFの申請を提出した。このETFは10種類の仮想通貨をトラックする。他社が申請しているETFはビットコインのみを扱うが、ビットワイズのHOLD10仮想通貨インデックスは、10種類の仮想通貨をトラックし、市場全体の時価総額の約80%をカバーするとしている。

 それでは、こういうったポジティブな材料で、昨年と同様の盛り上がりを見ることできそうなのか?おそらくそうではないだろう。

 その間に様々な小休止を挟み、上向きだがゆっくりとした展開になるとみている。したがって、トレーダーは貪欲になるべきではなく、一定の間隔で部分的な利益を予約していくべきである。

 注意するべき重要なポイントを見ていこう。

BTC/USD

 ビットコインは23日に下降トライアングルの下降トレンドラインを超えて、終値を付けた。その翌日には7750ドルを上回り、以前に我々が予測した通り8500ドルまで達した。

BTC/USD

 安値圏からの急激な上昇を考慮すると、BTC/USDは8500ドル前後で強いレジスタンスに直面することが予想される。

 強気筋がトレンドラインや7750ドルでサポートを得ることになれば、8556.4ドルを突破しようとする新たな試みがみられるだろう。仮想通貨がもう1度8500ドルを超える規模にならない場合、トレーダーは8400ドル前後で部分的な利益を予定することもできるだろう。

 逆に、強気筋が8500ドルを超えさせれば、ビットコインは1万ドルまでラリーする可能性がある。したがって、トレーダーは、6650ドルで開始された残りのロングポジションを維持し、そのストップを7200ドル以上にすることができるだろう。これはトレードをリスクフリーにし、未回収の利益の一部を確定させる。

 もし弱気筋が価格を7750ドル以下にさせれば、モメンタムは弱いものになるだろう。

ETH/USD

 イーサリアムの価格の巻き戻しは、50日間SMAで抵抗にあった。現在、価格は20日間EMAで調整されている。20日間EMAを下回れば、トレンドラインが次のサポートになる。

ETH/USD

 もしETH/USDがトレンドラインを下回った場合、440ドルまで下落する可能性がある。そこも下回れば、次のサポートは404.99ドルだ。404.99ドルのサポートを下抜けてしまえば、358ドルまで下落する可能性が出てくる。したがって、ロングポジションのストップロスを400ドルに維持することを勧める。

 逆に、500ドルを上抜ければ、600ドルまでラリーする可能性が高まる。その時のマイナーレジスタンスは550ドルになるだろう。

XRP/USD

 リップルは0.4242ドルの重要なサポートライン近くで取引が続いていており、勢いが弱いように見える。これは、買い手がこのレベルでも所有することを望んでいないことを示しているだろう。

XRP/USD

 0.4242ドルを下抜ければ、ネガティブな展開となり、0.33ドルまでさらに下落する可能性が出てくる。

 上昇局面では、0.51978ドルから0.5627ドルのゾーンが引き続き強いレジスタンスとなっている。XRP/USDが0.5627ドルをひとたび超えれば、ポジティブな展開に転換するだろう。それまでは、ポジティブな動きをしている他の仮想通貨に目を向けた方がよいだろう。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは24日、838.9139ドルを上抜けて終値を付けたが、現在は下降トレンドラインでのレジスタンスに直面している。

BCH/USD

 移動平均線は、強気のクロスオーバーの完成が間近だ。これはポジティブなサインだ。

 下降局面では、20日間EMAが強力なサポートとなると期待される。もし弱気筋が20日間EMAを下抜けさせれば、BCH/USDは670ドルまで下がる可能性が出てくる。

 935ドルを超えれば、勢いを得ることができるだろう。

 価格が両方の移動平均線を上回っているので、既存のロングポジションを650ドル以下のストップで保持することを勧めたい。

EOS/USD

 EOSは6.8926ドルと9.4456ドルのレンジ間での取引が続いている。もし強気筋がこのレンジを超えることができれば、11.64ドルをターゲットとする新しいトレンドがスタートするだろう。11.64ドルを超えた場合、次は14ドルまで上昇する可能性も出てくる。

EOS/USD

 したがって、トレーダーは4時間足で9.4456ドルを超える状況だった場合、希望する割当の約40%を購入することができるだろう。

 レンジを上抜けた後、EOS/USDが11.64ドルを超えるのに苦戦した場合、ロングポジションは閉じるべきだろう。

 私たちの強気の見方は、EOSが6.8926ドルを下抜けてしまえば無効になってしまう。

LTC/USD

 ライトコインは74.074ドルと91.146ドルのレンジで取引が続いている。このレンジから抜け出そうとする強気筋の試みは、過去2日間、失敗している。

LTC/USD

 20日間EMAは徐々に上昇しているが、50日間SMAは引き続き低下している。最初の強気のサインは、91.146ドルを上回って終値を付けることだ。LTC/USDは直上のレジスタンスである107ドルまで上昇する可能性が出てくる。

 長期の下降トレンドラインは107ドル近くに位置しており、ここが強いレジスタンスとなるだろう。

 従って、ライトコインが107ドルを超えた後にのみ、強気となるだろう。それまではトレーダーには静観することを勧める。

ADA/USD

 カルダノは過去4日間、0.153807ドルから0.18617ドルの間で取引されている。今後数日以内に、このレンジを上抜けるか下抜けるかがはっきりするだろう。

ADA/USD

 上抜けることができれば、ADA/USD は23ドルまで上昇する可能性が出てくる。逆に下抜けてしまえば、0.13ドルまで下落する可能性がある。

 移動平均が強気なクロスオーバーを完成したので、提案したストップロスのままロングポジションを維持することを勧めたい。

XLM/USD

 ステラは過去4日間、0.31312212ドルの直上のレジスタンス近くで値固めしており、ポジティブなサインに向けて、まだ諦めていない。

XLM/USD

 0.31312212ドルを上抜ければ、XLM/USDは0.38ドルまで上昇することができるだろう。従って、投資家は0.38ドル付近で一部の利益を予約し、残りのポジションについてはストップをトレールする。私たちの最終的なターゲットは0.477ドルへの再テストだ。

 弱気筋が0.31312212ドルを守り、0.2544ドル以下に価格を押し下げてしまえば、私たちの強気な見方は無効になるだろう。したがって、投資家は50日間SMAのすぐ下に既存のロングポジションのストップをトレールさせることを勧める。

IOTA/USD

 弱気筋は24日、IOTAを重要なサポートの下に下げようとしたが、強気筋は0.90ドルのラインを守った。

IOTA/USD

 サポートラインからの引き戻しは、20日間EMAにおけるレジスタンスに直面している。このレベルを超えれば、50日間SMAへの上昇も視野に入る。

 IOTA/USDは下降トライアングルの下降トレンドラインが強力なレジスタンスとなるだろう。それを上回れば、1.33ドルも視野に入る。もし価格が1.33ドルを上回る状況を維持できれば、トレンドが転換するだろう。

 相対力指数(RSI)はポジティブ・ダイバージェンスとなっており、これは強気のサインだ。従って、既存の0.8850ドルをストップロスとするロングポジションを維持することを勧める。

TRX/USD

 トロンは24日に0.03275ドルを下回ったが、12日の安値である0.03100749ドルを上回る状況は維持している。しかし、50日SMAが巻き戻しの際のレジスタンスとなっている。

TRX/USD

 RSIはポジティブ・ダイバージェンスを形成しており、0.056ドルへのラリーの可能性が増している。ひとたびTRX/USDが50日間SMAを上抜け、それを維持できれば、上昇への動きは確かなものになるだろう。

 もし弱気筋が0.31ドル以下を維持してしまえば、強気な見方は撤回しなくてはならない。私たちは、取引を提案する前に、買い場が形成されるの待ちたいと思う。