ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 ビットコインが一般に普及していないことが懐疑論者をして仮想通貨悲観論につながる。しかしイギリスの名門インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者は、次の10年でデジタル通貨がモノやサービスへの支払い手段として使われるだろうとみている。

 ビットコイン率いる仮想通貨は、たった8年ほどで多くの支持者を獲得して新たな資産クラスとして機能している。これは、政府や中央銀行による妨害行為にも関わらず達成された。

 中国の中央銀行は、人民元でのビットコインの取引高をピーク時の90%以上から1%に減らしたと誇らしげに発表した。またインドは、銀行に対して仮想通貨の取引所とビジネスすることを禁じた。つまり、両国は、世界人口の約35%に当たる人々に対して仮想通貨での取引をさせなくしたというわけだ。それにもかかわらず仮想通貨市場は、最近の安値からの回復をみせている。

 我々は時価総額トップ10の仮想通貨のほとんどが底値をつけたか、底値にかなり近い水準で取引をしていると考える。この水準からの猛烈な上昇は見込んでいないものの、次の2、3ヶ月でほとんどが上昇局面を迎えると考えている。

 さて、どの仮想通貨が底をつけたのだろうか?

BTC/USD

 ビットコインは、過去7日間、20日間EMA(青色)より上の水準で取引した。過去2日間では、直近のレジスタンスである6953.38ドル付近に収束している。

BTC/USD

 もし7000ドルを突破したら、7750ドルまでの上昇確率が上がる。ここでBTC/USDは、ダウントレンドラインと水平レジスタンス(7750ドル)によって、強い売り圧力に直面するだろう。

 もしこれらの水準さえも自信を持って超えることができたら、1万ドルへの上昇も考え始めていいだろう。

 一方、現在の上昇局面が後退することがあっても6250ドルより上の水準を維持している限り、下降トレンドの終わりを示唆するヘッドアンドショルダーボトム(逆三尊)の右肩部分を形成している可能性がある。

 我々は、6650ドルで始めた買いポジションをホールドすることを勧める。もし5900ドルを下回ることがあれば我々の強気な見方は無効になる。

ETH/USD

 イーサリアムは3日につけた最高値を突破したが、勢いを維持することはできなかった。8日に496.36ドルをつけた後に下げに転じて、我々が進めた500ドルでの買いには到達しなかった。

ETH/USD

 もし20日間EMA(青色)を維持することができれば、ETH/USDは500ドルを突破し、550ドル、600ドルへに上昇を期待できる。

 このため、我々は前回の買い推奨を据え置こう。

 逆に20日間EMAを下回れば、イーサリアムは2、3日間450ドルから500ドルでのレンジ相場になるかもしれない。

 

XRP/USD

 リップルは過去3日間、ダウントレンドラインの突破に失敗し、20日間EMA(青色)に到達することもできなかった。

XRP/USD

 唯一の慰めは、0.45ドルを下回らなかったことだろう。もし20日間EMA(青色)を超えた水準を保つことができたら、0.56ドルまでの上昇が期待できる。

 もし XRP/USDが0.56ドルより上を維持できたら、ダブルボトルを形成する確率が高まる。対照的にもし0.4242ドルより下回れば、かなり悲観的にならざるを得ない。

 現時点で買い推奨はできない。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは、700ドルから736ドルのゾーンで買いサポートを得ている。しかし、より高い水準ではサポートが手薄になる。20日間EMA(青色)を突破できなかったからだ。

BCH/USD

 BCH/USD は、700ドルを下回れば657ドルまで下がるかもしれない。一方、3日につけた高値を上回る水準を維持できれば、934ドル、もしくは1200ドルまでの上昇が期待できる。

 このため、850ドルを超えた水準を4時間維持できれば、買いのサインだ。最初のストップロスは、650ドルにすれば良い。もし934ドルを突破するのに苦戦すれば、損益をトントンにするためにもう少し上げても良いだろう。

EOS/USD

 EOSは、タイトなレンジ相場が続いている。下降局面では8.4840ドルでサポートを得ているが、上昇局面では20日間EMA(青色)を突破できていない。

EOS/USD

 歴史的に EOS/USDは、タイトなレンジ相場が続いた後、強い上昇相場がくる(楕円で囲った部分だ)。我々は、今回も同様に考えている。

 9.5ドルより上の水準で買いポジションを取り始め、ストップロスは7.75ドルに置こう。上昇局面での我々のターゲットは、11.6ドルと15ドルだ。

 もしダウントレンドラインを突破できずに現在の水準から急落したら、我々の強気な見方は無効になる。

LTC/USD

 ライトコインは、7日に下降チャネルのレジスタンスラインを突破したが、20日間EMA(青色)を上回れなかった。

LTC/USD

 LTC/USD は、もう2、3週間ほど基盤づくりに時間を要するだろう。新たな上昇局面が始まるのはそこからだ。

 ただもしライトコインが29日の安値である74.074ドルを下回れば、我々の見方は無効になる。現在、買い場は見られない。

ADA/USD

 カルダノは0.13ドルで買いサポートに支えられているが、20日間EMA(青色)は突破できていない。

ADA/USD

 ADA/USDは0.13ドルと0.43 ドルでの広いレンジ相場になると考える。しかし、そのレンジ相場の高値に到達するのには時間がかかるだろう。0.43ドルを目指す前に0.18ドル、0.23ドル、0.28ドルで強いレジスタンスに直面する。

 もし0.13ドルから0.111843ドルのサポートゾーンを下回ることになれば、我々の見方は無効になる。もっと上昇局面に向かう決定的な動きが見られたら、買い推奨をすることにする。

XLM/USD

 ステラは、過去7日間、小動きが続いている。0.2ドル付近でサポートを得る一方、0.22221741ドルのラインは突破できていない。この狭いレンジ相場は長続きはしないだろう。

XLM/USD

 もし0.225ドルの水準を突破できれば、次は0.3ドルを目指すことになる。それより上は、0.38ドルと0.47ドルだ。もし0.184ドルという安値水準が続けば、0.184ドルと0.477ドルでの大きなレンジ相場に収束する可能性が高い。

 XLM/USDは、0.184ドルを下回れば、ネガティブだ。現在の報酬に対するリスクは魅力的なので、トレーダーは0.225ドルより上の水準で引けたら買いポジションに入り、6月29日の安値より下でストップロスをおくべきだろう。

IOTA/USD

 IOTAは、過去2日間、20日間EMA(青色)を突破するのに苦戦していて、赤信号だ。1ドル付近で買いサポートを得ているものの、今後2、3日で上昇できなければ、急落の確率が高まる。

IOTA/USD

 20日間EMA(青色)が横ばいになっているので、下落トレンドの勢いは抑えられたと見ることができる。 IOTA/USDは、1.26ドルより上の水準を保つことができれば、力強さを取り戻すだろう。

 下降局面では、もし1ドルの水準を下回れば、0.9150ドルが再び試される展開になる。我々は、6月24日の安値でストップロスを起きつつ、現在のポジションをキープすることを勧める。次の機会で、ストップロスをあげるだろう。

NEO/USD

 ネオは6日、ダウントレンドラインを下回ったが20日間EMA(青色)でサポートを得られた。35.38ドルと37.97ドルのゾーンでサポートが続いている。

NEO/USD

 もしNEO/USDが41ドルより上の水準を保ったら、4日の高値である48.9ドルに再びトライする可能性がある。43.56ドルで手強い抵抗にあうかもしれないが、我々は突破するとみている。

 下降局面では、35ドルを突破すれば、30ドルまで下がる可能性が高まる。20日間EMA(青色)が段階的に上昇しているのは、トレンドの変化の可能性を示している。