ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いいたします。市場データはHitBTCから提供されています。
昨年と違い、今年の主要な仮想通貨のラリーは鎮圧されてしまったようだ。私たちは、仮想通貨相場がボトムを形成しているとみている。これは数週間から数か月続く可能性がある。
このプロセスの間、価格は強気筋によって変動することはあるだろう。弱気筋はこの動きに抵抗しようとするだろう。ポジティブなニュースで価格が上がる一方で、悪いニュースが価格を押し下げるだろう。
今回は、韓国の仮想通貨取引所アップビットへの家宅捜索のニュースと、マウントゴックスの破産管財人によるビットコイン売却のニュースが、仮想通貨価格の下落に影響したようだ。
ファンダメンタルなニュースとしては、金融機関が仮想通貨の世界へ参入するニュースもあった。しかし、それらのニュースは現在の価格に影響を与えていないようだ。
投資リサーチ会社のファンドストラットは、この状況がまもなく変化し、ビットコインは19年末までに3万6000ドルに達すると予測している。同社は、可能性として2万ドルから6万4000ドルのレンジを示した。このレンジの一番下であっても、ビットコインは現在のレベルから125%上昇するということになる。
それでは現在の下落局面で買うべきか、それとも待つべきか。チャートを見てみよう。
BTC/USD
ビットコインは9日、20日間EMAからバウンスしようとしたが、より高いレベルで買いのサポートを得ることができなかった。10日には20日間EMAとトレンドラインのサポートを下回った。8900ドルに設定していたストップロスを超え、価格は8539.62ドルまで急落した。
8423ドルの50日間SMAが強力なサポートとなっている。それを突破すれば、7900ドルまで下落する可能性がある。もしこのレベルも突破されれば、BTC/USDは7000ドルのレベルまで落ち込む可能性もある。
もし50日間SMAを維持できれば、ビットコインは再び上昇しようとするだろうが、20日間EMAがレジスタンスとなる。
移動平均の平たん化はレンジの形成を示す。サポートやレジスタンスになる可能性があるレンジはまだ確立されていない。したがって、現在の段階ではいかなるトレードも勧めない。
ETH/USD
イーサリアムは10日、745ドル以上で価格を維持することができなかった。その結果、20日間EMAを下回る形で下落し、680ドルのストップロスを引き起こした。V字型のボトム形成も無効となった。
ETH/USDは656.55ドルがサポートとなっている。363ドルから838ドルまで上昇した際の38.2%フィボナッチ・リトレースメントレベルだ。このレベルが突破されれば、600.50ドルが強力なサポートとなる。ここは50%のリトレースメントレベルだ。
トレーダーはロングポジションを取る前に、安値レベルから上昇するのを待つべきだろう。
BCH/USD
ビットコインキャッシュは10日、1600ドルのレベルを維持することができず、上昇チャンネルを下回った。
BCH/USDは20日間EMAを下回り、1400ドルで設定していたストップロスにヒットした。
価格は足元では値戻ししており、強気筋は20日間EMAに戻ろうとしている。もしこのレベルを維持できれば、ビットコインキャッシュは再び1600ドルのレベルに挑戦しようとするだろう。
下落局面での需要なサポートは1221ドルだ。もしこのレベルが突破された場合、50日間SMAまでスライドする可能性がある。
XRP/USD
リップルは0.58223ドルを下限とするレンジから下抜けした。強気筋は50日間SMAをディフェンスしようとしている。たとえそれに成功したとしても、0.76ドルと20日間EMAがレジスタンスとなるだろう。
もしXRP/USDが50日間SMAを下回った場合、次のサポートゾーンは0.56~0.58ドルとなるだろう。
ここでもまた、広いレンジが形成される可能性が高い。何かしらのサポートがはっきりするまで買いを控えた方がいいだろう。
XLM/USD
ステラは0.34ドルの水平サポートを下回り、50日間SMAのサポートを受けようとしている。強気筋が重要なサポートを維持できなければ、弱気相場ということになる。
もしXLM/USDが50日間SMAを下回れば、0.184ドルまで下落する可能性がある。チャートがカップ&ハンドルを形成する可能性は減少している。0.184ドルから0.477ドルの間でレンジで値動きをする可能性が高い。
何かしらのセットアップが整うまで買いを控えた方がいいだろう。
LTC/USD
ライトコインは上昇チャンネルや20日間EMA、50日間SMAを下回った。現在は141.026ドルの水平サポートラインを維持しようとしている。
もしLTC/USDが落ち込み、141ドルのレベルを下回れば、相場はネガティブんあり、127ドルまで下落する可能性がある。そのレベルを下回れば、115ドルまで下落する可能性もあるだろう。
もしレベルを維持できれば、141ドルから167ドルのレンジ内でトレードされることになるだろう。全体的な相場の弱さのため、買いは下落が終了するまで待った方がいいだろう。
ADA/BTC
カルダノのカップ&ハンドルの形成は失敗した。強気筋は0.00003445を超えたレベルを維持することができなかった。その結果、私たちが設定していた0.000032のストップロスを下回るほどの下落となった。0.00002902にスライドしたので、0.000029のストップロスにはかろうじて当たらなかった。
ADA/BTCは50日間SMAのレベルにある。もしこのレベルが維持できれば、強気筋は再びレジスタンスを破ろうとするだろう。
もしこのレベルを維持できなければ、0.000020のレベルまで落ち込む可能性がある。従って、ストップロスは0.000029を維持しておくべきだろう。
IOTA/USD
IOTAは水平サポート、20日間EMA、上昇チャンネルのサポートラインを下回った。これは短期的に相場が弱気になっていることを示すものだ。
IOTA/USDは、1.81ドルがマイナーサポートとなっている。もしこのレベルを突破されれば、重要なサポートである1.63ドルまで下落する可能性がある。買いが増え、50日間SMA近くまで上昇するのを期待したい。
買いが戻ってくるまでロングポジションを取るのは控えた方がいいだろう。
EOS/USD
EOS相場の足踏み状態は、狭いレンジを下抜ける形で価格が下落したことで終わった。強気筋は、5.9610ドルから23.0290ドルへのラリーの50%レトレースメントレベルを維持しようとしている。
EOS/USDは下降チャンネルのサポートラインまで下落する可能性がある。このレベルは、61.8%のフィボナッチ・レトレースメントレベルと一致する。その下には50日間SMAがある。
トレンドはいまだポジティブを維持しているが、下落が終わるまで新たなロングポジションを開始するのは待った方がいいだろう。