仮想通貨取引所バイナンスは、中国市場を対象とした店頭(OTC)取引プラットフォームを10月に展開する予定だ。現在の計画では、人民元による売買のみ想定しているという。バイナンスの共同設立者兼最高マーケティング責任者(CMO)のイ・ヘ(Yi He)氏がメディア向けイベントで9月17日に明らかにした。バイナンスは、コインテレグラフに対し9月19日に認めた。
バイナンスは、取引所を介さず直接取引できるOTC取引そのものは2019年1月に開始済みで、2019年第1四半期(1ー3月)の利益は、前四半期から66%増の7800万ドル(約87億円)となったという。
中国では2017年に仮想通貨取引所の運営が禁止された。しかし、OTC店頭取引や国際送金における仮想通貨需要は依然として根強いことが関係者の話から明らかになっている。
例えば、仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOは「OTC(店頭)取引は依然活況であり、政治的に許容される方法で買い手と売り手を中国で引き合わせている」と語っている。
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バイナンスは最近、対中国市場を見据えて動き出している。バイナンスは9月17日、仮想通貨ニュースサイト「火星財経」に出資している。これは中国企業に対する初の出資だ。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版