中東バーレーンの中央銀行は25日、新しい仮想通貨規制を策定したと発表した。ブルームバーグは、「アラブ世界で初の仮想通貨規制の制定」だとしている。バーレーン中央銀行は昨年12月、仮想通貨の規制案を発表し、仮想通貨の規制について議論を進めていた。

今回の発表によれば、新しい規制では仮想通貨取引所のライセンス制度導入やマネーロンダリグ対策(AML)・テロ資金供与対策(CFT)、サイバーセキュリティなどについて定めている。仮想通貨取引所については、注文照合や取引の透明性確保、相場操縦や市場濫用、利益相反に関するガイドラインなどを設けた。

また新規顧客の登録の際には、より詳細なデューデリジェンス(EDD)の実施を求めているほか、保険の適用などのリスク管理を行うことを定めている。

バーレーンは2017年から仮想通貨・ブロックチェーンの導入に向けて積極的に動きだしていた

17年10月にバーレーンの経済開発委員会はブロックチェーンを「巨大なチャンスだ」とし、積極的に取り組む考えを示した。昨年11月にはブロックチェーン技術開発のための「ブロックチェーンアカデミー」を立ち上げた。またバーレーン中央銀行は先週、仮想通貨・ブロックチェーンなどフィンテック企業のための規制サンドボックス制度の導入することも明らかになっている

こういったバーレーンの姿勢は、原油価格の下落などで経済低迷のあおりを受ける中で、経済活性化のため、仮想通貨・ブロックチェーン産業の集積を目指すものだと指摘されている