1月にニュージーランドの仮想通貨取引所クリプトピアで発生したハッキング事件。ブロックチェーン分析企業のエレメンタスはツイートで、流出した仮想通貨のうち320万ドル(約3億5000万円)相当が複数の仮想通貨取引所で清算されたと指摘した。

クリプトピアは1月15日、14日にハッキング発生したことを公表した。エレメンタスの1月20日のレポートによれば、クリプトピアから1600万ドル(約17.5億円)相当の仮想通貨(イーサリアムとERC-20トークン)が流出したという。さらに1月30日には再び1675ETHがクリプトピアのウォレットから流出したとも指摘されている

今回エレメンタスは、ハッカーがイーサデルタやバイナンス、Biboxといった仮想通貨取引所を通じて、盗み出した仮想通貨を交換したと指摘している。

Value of liquidated tokens as of Feb

Value of liquidated tokens as of Feb. 2 Source: Elementus

クリプトピア側はハッキングが発覚した後、警察当局に対して情報を提供し、捜査に協力している。クリプトピア側は、ハッキングの詳細について警察の捜査があるためコメントできないとしている

1月22日のニュージーランド警察当局の発表によれば、海外当局やデジタルフォレンジックの専門家による協力も得て、流出した仮想通貨の転送先を特定する作業を進めている。

その後、2月7日の発表によれば、警察の捜査は「順調に進んでおり、いくつかの分野で進展がみられた」といい、事件の背後にいるハッカーの特定に焦点を当てている。