フランス当局は、仮想通貨の巨額マネーロンダリングに関与したとされるロシアの仮想通貨取引所BTC-e元運営者でロシア国籍のアレクサンダー・ヴィニック氏を起訴した。ブルームバーグが1月28日に報じた。
ヴィニック氏は、日本のマウントゴックス事件にも関連が取り沙汰されている人物だ。ギリシャ当局は昨年12月にフランスへの引き渡しを決定し、今月にフランスに移送され、パリの病院にいると報じられていた。同氏の弁護士は、ギリシャからフランスに引き渡され、裁判のためフランスに留まると述べている。
ヴィニック氏を巡っては、2017年7月、米司法省がヴィニック氏を40億ドル以上のマネーロンダリングに関与したとして起訴。ギリシャ当局は米国政府の要請でヴィニック氏を逮捕した。
その後、ロシア側もヴィニック氏が詐欺事件に関与しているとし、ギリシャ側にロシアへの引き渡しを要求した。
さらに2018年6月、フランス当局は、2016年から2018年の間にフランスの6都市において100人以上に詐欺行為をしたとしてヴィニック被告を告訴。ギリシャに対して引き渡しを要請していた。
米ロ仏の3ヶ国がヴィニック氏の引き渡しを求め、綱引きをしている状態だった。
2018年12月にギリシャ最高裁がフランスへの引き渡しを支持する判決を下した。ただその後も、ヴィニック氏側のハンガーストライキや、ロシア政府の圧力などがあり、正式な引き渡し決定が行われいなかったが、昨年12月にようやくフランスへの引き渡しが決定していた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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