米取引所ビットトレックスが銀行と協定、法人向けに法定通貨と仮想通貨の取引を提供

 シアトルに拠点を置く仮想通貨取引所であるビットトレックスは、法人投資家が厳選された仮想通貨を法定通貨と取引できるようにするための銀行協定書に署名した。ブルームバーグが5月31日に伝えた。

 ビットトレックスは200以上の仮想通貨を取り扱っており、世界中に300万人以上の顧客がいると伝えられている。この仮想通貨取引所は今後、ニューヨークに拠点を置くシグネチャーバンクと協力し、ビットコイン(BTC)、テザー、そしてトゥルーUSDと法定通貨との取引を開始する。今回の新しい銀行協定について、ビットトレックスのCEOであるビル・シハラ氏はその過程は「長い道のりだった」と発言したと伝えられている。

「銀行側はビジネス全体について徹底的に目を通し、注意深く調べ上げている。彼らは私達が堅牢なAML/KYC(マネーロンダリング対策/顧客確認)プロセスを保有し、自分たちの財政を適切に管理できているかどうかを確認したがっている。彼らは身元調査など、あらゆることを行っている。本当に、私達の事業を何から何まで調査しているのだ」

 シハラ氏は今回の協定が既存の金融部門と仮想通貨の領域との交流という、より広範な動向に向けられた物であると述べており、以下のように語った。

 

「今回の件は単に銀行がビットトレックスを信用できるかという問題ではなく、銀行が仮想通貨全般を信用できるかという問題である。そして今回の件により、仮想通貨がメインストリームとして受け入れられるかどうかについては難所を抜けたことが本格的に示されたのではないかと私は考えている」

 このサービスはまず、ワシントン州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、そしてモンタナ州の法人顧客に限定して利用可能となる。これは法的な理由による物と伝えられている。ブルームバーグは更に、ビットトレックスは最終的には仮想通貨と法定通貨の取引をリテール顧客にも提供することを計画していると報じている。記事の掲載時点で、ビットトレックスの24時間の取引量は9800万ドル以上となっている。

 現状、仮想通貨取引所がプラットフォーム上で仮想通貨同士の取引と並行して仮想通貨と法定通貨の取引を行うためにはコルレス銀行と協力する必要がある。米国の大手仮想通貨取引所であるコインベースを例に挙げると、彼らはクロスリバーバンク、メトロポリタンバンク、そしてシルバーゲートバンクとの関係を築いており、最近ではイギリスの銀行であるバークレーに口座を開設した

 最近のウォールストリートジャーナルの記事ではコインベースは現在、自身の活動を支援するパートナーとなる銀行を探す必要性を無くすために、連邦の銀行設立許可証を取得しようとしていることが伝えられている

 仮想通貨取引所の口座が立て続けに停止や制限されてきたことが示すように、規制の遵守に関する銀行側からの疑念により、銀行からの協力に仮想通貨取引所が依存していることについては、複雑な問題が発生する可能性が常に存在してきた。ちょうど今週、ポーランド最大の仮想通貨取引所であるビットベイは、国内の銀行が同社に対する協力を止めてしまったことで国内での活動を停止せざるを得なくなってしまった。

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