タイ銀行(タイ中銀)がIBMのブロックチェーン技術を利用した、世界初のブロックチェーンベースの貯蓄国債発行プラットフォームを開始した。
2020年10月5日にIBMが発表した内容によると、すでに開始から2週間が経過し、16億ドル以上の貯蓄債を販売したという。
ブロックチェーンを使うことで、債券の発行にかかる時間が15日からわずか2日に短縮したという。プロセスの効率化によって、債券発行に関わる書類の運用コストや発行コストなども削減された。
IBMはタイ中銀とともに公債管理局やタイ証券預託社、タイ債券市場協会の他、4つの銀行を含む7機関と協力した。
タイ銀行は近く、個人投資家やホールセール投資家向けのすべての国債に、ブロックチェーン技術の利用を拡大する。
タイ中銀はこれまでにもブロックチェーンやデジタル通貨に関して積極的に関わってきている。
2020年8月には同国が進める中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクト「インタノン(Inthanon)」のシニア開発者であるビジャック・セタプート氏が、金融政策関連のシンクタンクである「公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)」のポッドキャストの中で、タイのCBDC開発の進展について語った。
この中で、スマートコントラクトと分散型金融(DeFi)の実装を検討する可能性を語っている。
さらに、7月の報道によると、タイ銀行はいくつかの大企業との金融取引のためにそのCBDCを既に展開している。タイ銀行の副総裁であるバチラ・アロムディー氏は、デジタルバーツ開発の第3段階に入り、より多くの事業を計画していると語っていた。さらに、タイ銀行は2020年9月にも香港の中央銀行である香港金融管理局との取引にデジタル通貨を使う予定だとしていた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン