ステーブルコインテザー(USDT)が準備金の一部をビットコイン(BTC)に投資したことを裁判所で認めたことが明らかになった。21日付のThe Blockが報じた

16日付の裁判所の記録によると、テザー社とCEOが同じビットフィネックスのミラー弁護士がテザーが「少額の」テザーの準備金をビットコインに投資した。

「4月24日の命令の前、テザーは実際、現金や現金に相当するもの以外にも投資をした。ビットコインも含まれる。ビットコインを買った」

ミラー氏に対して、ニューヨーク州の最高裁判所のコーエン判事は、次のように疑問を呈したという。

「テザーは私にとっては仮想通貨トレードという嵐を前にした静寂だ。もしテザーがビットコインに裏付けられていたということになれば、一貫性がないのでは?もしあなたの資産の一部が、本来はテザーが調整すべきボラティリティー(変動幅)の高い通貨と連動しているなら、やっていることは同じではないか」

先月末、ニューヨーク州のジェームズ司法長官がビットフィネックスとテザー社に対して、パートナーの決済サービス企業クリプト・キャピタル関連の損失補填の為、7億ドル(約784億円)のテザーを使っていたなどとして訴追。今月17日にはニューヨーク州最高裁判所のコーエン判事が、通常の業務以外でテザーが準備金を使ってビットフィネックスやその他の関係機関に融資や資金提供をすることを禁止すると命じた。

【関連記事:NY州の司法長官、仮想通貨取引所ビットフィネックスとテザーを訴追 ビットコインは急落
【関連記事:仮想通貨取引所ビットフィネックスへの融資停止を ニューヨーク州最高裁判所がテザー社に命令

テザーは長い間米ドルと1対1で連動していると主張して来たものの、先月30日、テザーの弁護士がテザーの4分の3しか米ドルで裏付けられていないことを認めた。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版