ビジネスインテリジェンス企業からビットコイン財務企業へと転換したストラテジーが、追加のビットコイン購入資金を調達するため、優先株の発行規模を当初の5億ドルから20億ドルに拡大したと報じられている。

シリーズA・パーペチュアル・ストレッチ優先株は、木曜日正午(米東部時間)に1株90ドルで価格設定され、初期配当は9%に設定されたと、ブルームバーグが匿名の情報筋の話として報じた

この発表は、ブルームバーグが優先株の販売を初めて報じてから数日後のことだ。当時は1株あたり90〜95ドルでの販売が見込まれていた。コインテレグラフの報道によれば、今回の発行には500万株の優先株が含まれている。

この取引は、モルガン・スタンレー、バークレイズ、TDセキュリティーズ、モエリス・アンド・カンパニーなど複数の大手金融機関が引き受けている。

ストラテジーの普通株(ティッカー:MSTR)は木曜日、ほぼ変わらず、約413ドルで取引された。

この株式は年初来で37%上昇、過去12カ月では146%を超える上昇となっており、同社の時価総額はおよそ1,160億ドルに達している。

Strategy’s stock performance over the past year. Source: Google Finance

MSTRは、S&P500種株価指数およびその情報技術セクターを大きく上回るパフォーマンスを示している。フィデリティ・リサーチによると、いずれも過去1年間の上昇率は約17%にとどまっている。

ビットコイン(BTC)が2024年以降、複数の史上最高値を更新していることもあり、ストラテジーの株価が連動して上昇しているのは当然といえる。今回の上昇は、現物型上場投資信託(ETF)を通じた機関投資家の関心の高まり、規制当局の承認の進展、企業財務におけるビットコイン需要の増加といった要因に支えられている。

ビットコイン財務戦略が主流に

ストラテジーは依然として、ビットコインを保有する上場企業の中で圧倒的な首位に立っており、その成功を受けて他の企業もビットコインを財務戦略に取り入れつつある。

業界データによれば、上場企業上位100社のビットコイン保有量は合計で917,599BTCにのぼる。全上場企業の合計保有量は918,108BTCであり、ストラテジー1社でその66%を占めている。

The top 100 publicly traded Bitcoin holders. Source: BitcoinTreasuries.NET 

直近でビットコインへの大規模な投資を発表した企業は、日本の人工知能企業クオンタムソリューションズで、東京証券取引所に上場している。同社は今後1年間で3,000BTCを取得する計画を明らかにしており、ビットコインを「長期的かつ戦略的な準備資産」と位置づけている。

ビットコインマイニング企業も今年に入り保有を拡大しており、MARAホールディングスは現在、5万BTCを保有する第2位の上場企業となっている。ライオット・プラットフォームズ、クリーンスパーク、ハット8などの企業も、上位11社に名を連ねている。

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】

仮想通貨, ビットコイン価格, マーケット, Tech Analysis, Market analysis