ブロックチェーン分析家ホエール・アラートが2月6日に人気ブログサービスMedium(ミディアム)リップルの共同創設者ジェド・マケーレブ氏によるXRP売却が価格の下落材料になっているのか分析した。2014年から2019年の間にマケーレブ氏が売却した10億XRP以上について、ホエール・アラートは、1日あたりの取引高に対してマケーレブ氏の売却は取るに足らない額と結論づけた。

仮想通貨ステラの創設者でもあるマケーレブ氏は、コインテレグラフに対して、未だに多くの人が同氏のXRPトレードに注目しているのは奇妙だとし、他の人の方がXRPを売却していると述べた。

「私の手法は最初から透明だ。マーケットは、私がスローペースで一定の割合で私のXRPを売却していることを長年知っている。私の投資判断は、この業界における他の企業に悪影響を与えようという意図に基づいていない。今日までの歴史が、私の売却がマーケットに何の影響も及ぼしていないことを証明するだろう。そして、今後その事実が変わる理由を私は見出していない」

マケーレブ氏は、2013年までにリップル社の共同創業者として務めていた。

また同氏はリップルにダメージを与えるためにXRPを投げ売りをしているいう推測に反論。他のブロックチェーン企業を競合としてみていないと述べた。

「我々はみんなブロックチェーンを実現可能な革新的な産業に育てるために動いている。もし我々が協力し合えば、その目標をもっと効率よく達成できると思う。私が注力しているのは、ステラのエコシステムの成長だ」

リップル社とマケーレブ氏の合意

2014年8月14日、リップルはマケーレブ氏保有のXRPについて合意事項を掲載。創業メンバーの間で200億XRPがどのように分配されるかを解説した。

リップル社とマケーレブ氏は7年間の契約を結び、マケーレブ氏保有のXRPを責任ある方法でリップルのエコシステム成長のために売却することを確認した。

リップルの広報はコインテレグラフに対して次のように解説した。

「2016年、ジェドとかなり体系化された合意をした。彼の保有するXRP分配をリップルをカストディアンとしてリップルの健全で成長著しいエコシステムを支えるやり方で行うことだ。この合意は今日でも有効だ。ほとんどの情報は公開されている」

合意の年が2016年となると、リップル社とマケーレブ氏の合意は2023年まで続くことになる。

ただ、ホエールアラートは2014年に合意したという前提に立っており、合意が今年終わるとみている。またホエールアラートはマケーレブ氏がビットスタンプで売却していると指摘したが、マケーレブ氏はコインテレグラフに対してリップル内部にある取引所で売却していると述べた。

XRPの売り圧力?

マケーレブ氏がXRP売却によるマーケットへの影響はないと見る一方、クオンタムエコノミックス創業者のマティ・グリーンスパン氏は、コインテレグラフに対して、マケーレブ氏によるXRP売却が最近の価格下押し圧力となっていると分析した。

「価格は、買い手と売り手がそれぞれ持つ取引量によって単純に決まる。よって、より多くのトークンが売られれば、確実に価格にとっては下押し圧力となる。特にその額が大きい時はそうなる」

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン