スペインの仮想通貨マイニング・スタートアップのクリプトソーラーテック(CryptoSolarTech)が、ICOで調達した6800万ドル(約75億円)を投資家に返還することになりそうだ。2月20日にスペインのIT専門の弁護士セルジオ・カラスコ氏が、クリプトソーラーテックが投資家に送ったEメールのスクリーンショットをツイートした。コインテレグラフ・スペイン語版が報じた。

クリプトソーラーテックは、スペイン南部で太陽光発電で稼働する仮想通貨マイニング施設の建設を目指していたが、現地での建設許可を得ることがえきなかったという。クリプトソーラー側は、自分たちでは事態を打開できないことを認め、60日以内に集めた資金を返還することを約束した。またクリプトソーラー側は、2月19日以降にトークンを購入した場合には責任は負わないとも主張している。

クリプトソーラーは18年6月にICOで独自のトークンを発行し、資金調達を行った。このICOは18年夏の2ヶ月間で約6800万ドルの調達に成功した。これは最低調達額としていた90万ユーロ(約1億1300万円)を大幅に上回る結果だった。調達資金のほとんどはスペインとシンガポールの投資家からのものだっという。

しかし、クリプトソーラーが発行したトークンはその後数か月で急落。昨年9月、調査会社Diarがまとめた「ICO負け組 トップ10」の中にクリプトソーラーが名前を連ねていた。