仮想通貨銀行シグナムの投資リサーチ責任者であるカタリン・ティッシュハウザー氏はコインテレグラフに対し、ソラナ(SOL)の上場投資信託(ETF)が米国の投資家の間で大きな需要を見込めないと語った。
ティッシュハウザー氏は、資産運用会社グレースケールのプライベートSOLファンドであるグレースケール・ソラナ・トラスト(GSOL)への投資家の流入が「ごくわずか」であることが、米国の富裕層マネージャー間でSOL投資商品への需要が弱いことを示していると指摘した。
グレースケールによれば、GSOLの運用資産(AUM)は7000万ドル未満。一方、グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)はETFに転換される前の1月時点で約30億ドルを管理していたとティッシュハウザーは述べた。「この小さなAUMは、ソラナとビットコインの知名度の相対的な違いを反映している」とティッシュハウザーは語った。
GSOLの株式は純資産価値(NAV)に対して異常に高いプレミアムで取引されており、8月15日時点で7倍以上に達している。NAVはファンド内のSOL1株あたりの基礎価値を示す指標だ。「高いプレミアムは一定の需要を示しているが、市場に大きな影響を与えるような需要ではない」とティッシュハウザーは述べた。

モーニングスター社のデータによれば、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のETFは2024年に記録的な資金流入を見せ、現在では合計で約630億ドルの運用資産(AUM)を誇る。
1月に開始されたBTC ETFは「ETFの歴史上、1年間で最大の資金流入の3倍以上を記録した」とグレースケールのグローバルETF責任者であるデイブ・ラヴァル氏は語った。
「つまり、非常に大規模な採用が進んでいるということだ」
これにより、次にどの仮想通貨がETFとして上場されるかについての憶測が飛び交っている。フランクリン・テンプルトン、ヴァンエック、21シェアーズなどの資産運用会社がSOL ETFの上場に関心を示している。
最大のETF運用資産を持つブラックロックは、顧客からの「非常に少ない関心」を理由にSOL ETFを上場する計画はないと述べた。「小規模な発行者はこれらの製品を上場し運営することで費用以上の利益を得るかもしれないが、それが仮想通貨市場にとって重要なものになることはないし、興奮するようなものでもない」とティッシュハウザーは語った。