大手仮想通貨(暗号資産)取引所のジェイ・ハオCEOは、米国の新たな経済刺激策により、ビットコイン(BTC)の価格がさらに上昇する可能性があると主張している。
リンクドインの投稿の中で、ハオ氏は3月末の最初の2.2兆ドルにものぼる経済刺激策の法案が署名された後、ビットコインが6,580ドルから10,400ドルまで約58%の急騰を見せたと説明している。ハオ氏は最近のブルームバーグの記事を引用し、トランプ政権がさらに1兆ドルの経済刺激策を準備している点に注目する。
「2回目の景気刺激策はビットコイン価格の上昇をけん引することになるか?私の意見は、その可能性は大いにある」
またハオ氏は、グレイスケールのビットコイン投資信託の投資額を取り上げ、機関投資家によるビットコインの採用に注目している。
さらに個人投資家によるビットコインへの関心の高まりにも期待ができると述べ、「個人投資家については、2度目の刺激策の下でビットコイン価格急騰の主要な推進者になると信じている」と指摘している。
ハオ氏は、機関投資家にとって、彼らのドルをどこに投資するべきか知ることは難しいことだと、コインテレグラフに語った。株式市場がインフレしていると考えられる中で、株式でさえ当面はハイリスクだと、ハオ氏は話す。
「機関投資家は長期にわたるベストな収益率を模索しており、ポール・チューダー・ジョーンズが『最速の馬』と呼んだように、ビットコインは一貫してその地位を証明してみせている。もちろん、機関投資家もリスク資産とヘイブン資産とを分散さえるだろう」と、ハオ氏は述べている。
個人投資家が代替投資としてBTCを選ぶ
ハオ氏は、CNBCの記事を引用し、4月だけで銀行預金が8600億ドル増加し、今年の新記録を更新した点に注目する。
景気刺激策の主なものは個人への現金給付や中小企業への貸付からなるため、個人投資家と機関投資家の両方がビットコインに投資するための資本が増えることになると、ハオ氏は指摘する。
「より多くのマネーが市場に流れ込み、2回目の刺激策の下で個人がより多くのマネーを保有することになれば、彼らはビットコインを代替投資として活用する可能性が高いと思う。結局のところ、彼らはどこに投資をすればより良いリターンを得ることができるのかということだ。銀行の預金の利率は非常に低く、既にゼロ付近にまで推移している」
ハオ氏はステーブルコインの可能性についても言及している。投資家がステーブルコインを購入し、「それを7~12%の利回りの可能性が預金口座に置くこともできる」と述べている。
「これが一夜にして起こることではないが、ますます多くの人々が仮想通貨に乗り換えるにようなると思う。つまり、他の仮想通貨も魅力的になる可能性があり、多くの人々が、高い利息を受け取るために、自身の法定通貨をステーブルコインに交換したいと思うかもしれない」
現在、国債の多くはマイナス金利となっているため、ハオ氏は国債などの伝統的な低リスク資産への戸水は避けることを勧めている。その代わり、金のような他の伝統的な資産に目を向けることを提案している。金は今回の経済危機で高く評価された資産だが、ハオ氏は、2回目の刺激策があれば、金の価格が上昇する可能性もあると述べている。
最終的に、ハオ氏は、最も重要なことはポートフォリオを多様化することであり、投資家が単一の資産だけを所有するべきではないと強調した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン