米SEC、詐欺的な勧誘をしたICOに対し裁判所命令を確保

 米証券取引委員会(SEC)は、詐欺的な投資勧誘を行ったイニシャル・コイン・オファリング(ICO)を停止させる裁判所命令を取り付けた。SECが29日に発表した

 SECによると、ICOを実施したチタニウム・ブロックチェーン・インフラストラクチャー・サービス社は、国内外の投資家から2100万ドル(約22億8000万円)を調達したという。SECは29日に公表した申立ての中で、同社のマイケル・アラン・ストレリー代表取締役が、連邦準備銀行や、ボーイング、ベライゾン、ペイパル、ウォルト・ディズニーなどの多数の有名企業との取引関係に関して虚偽の説明を行ったと訴えている。

 訴状によると、同氏はこの他にも、多数の法人顧客と取引があるとする虚偽の宣伝を行い、捏造した証拠を自社のウェブサイトに掲載していた。チタニウム社への投資を「インテルやグーグル」への投資になぞらえ、動画やソーシャルメディアでICOを宣伝したという。SEC法執行局サイバー班責任者のロバート・A・コーエン氏は次のように述べている。

「このICOは、ソーシャルメディアのマーケティングキャンペーンに基づいており、全く架空の事業の見通しを掲載して投資家をだましたとみられる。私たちは、詐欺的なICOに関連する多数の訴訟を起こし、投資家に対して、このようなICOへの投資を検討する際は特に注意するよう再度呼びかけている」

 SECは22日にロサンゼルス連邦地方裁判所に訴状を提出した。ストレリー氏とチタニウム社を連邦証券法の詐欺防止規定および登録義務規定違反で告発している。「不正に得た利益」を罰則および利息つきで返却させることなどを求める仮差止めおよび終局的差止めのほか、ストレリー氏が今後デジタル証券の売出しに参加するのを禁止する要求をしている。

 SECは今月初め、ICO詐欺の典型的な危険信号に対する利用者の意識を高め、投資家教育を推進するため、偽のICOを立ち上げた。偽サイトのHoweyCoins.comでは、「話がうますぎるように思える投資機会」をうたうなど、ICO詐欺サイトの典型例が示されている。曖昧で誇張された内容のホワイトペーパー、利益を保証するという文言、有名人から支持されているとの記述が掲載され、画面にはカウントダウンタイマーが表示されている。

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