SBI VCトレードは3月4日、ステーブルコイン取引に関して日本初となる「電子決済手段等取引業者」の登録を完了したと発表した。これによりUSDC(USDC)の取り扱いが可能となる。

完全な登録を取得した後、SBI VCトレードは、日本でUSDCの仮想通貨取引を提供する初の金融プラットフォームの一つとなる見込みだと発表している。

同プラットフォームは、3月12日から一部のユーザーを対象にUSDC取引の試験運用を開始し、近い将来、本格的なUSDC展開を予定している。

Source: SBI VC Trade

日本が海外ステーブルコインに門戸を開く

SBI VCトレードの近藤智彦社長は3月4日、X(旧Twitter)にて、このニュースを明らかにした。同氏は、関東財務局東京財務事務所長から電子決済手段等取引業者としての登録に関する通知を受け取ったと述べている。

「SBIVCがいわゆるステーブルコインのライセンスを国内初・単独で取得しました」と近藤氏は投稿し、「米ドル連動の海外発行ステーブルコインUSDCの早期取扱開始に向けて引き続き対応してまいります。」と付け加えた。

この発表は、日本におけるステーブルコイン規制の大きな進展を示している。日本は2023年6月に「電子決済手段等取引業・電子決済等取扱業」に関する制度が変更され、ステーブルコインの流通を事業として行うために資金決済に関する法律・銀行法に基づく登録が必要となった。

SBI VC Trade CEO Tomohiko Kondo confirmed the USDC support news on X (translated by Google). Source: Tomohiko Kondo

2024年2月には、日本の金融庁(FSA)が、ステーブルコイン関連の規制緩和を提言するワーキンググループの報告書を承認したと報じられた。

サークルの創業者兼CEOであるジェレミー・アレール氏はXで、USDCが「日本での使用が承認された唯一のグローバルなドル建てステーブルコイン」だと強調。「USDCの上場・流通を許可された初の企業であるSBIに祝福を。そして、サークルは今後さらに多くの展開を日本で行う」とアレール氏は付け加えた。

日本の金融規制当局がステーブルコイン決済を支持

SBIのステーブルコイン関連の動きは、日本の金融庁の井藤 英樹長官が国内のステーブルコイン取引を支持する発言をした3月4日と同日に報じられた。

伊藤長官は、日本のフィンテックウィークの一環として開催された「Fin/Sum 2025」イベントで、金融イノベーションにおけるステーブルコインの役割を強調した。

日経新聞によると「ステーブルコインは、送金や決済の高度化のために健全に利用されている。その発展を期待する」と、伊藤長官は述べた。