ロシアのメドヴェージェフ首相は、国営エネルギー大手「ガスプロム」によるガス供給に関する協定でブロックチェーン技術を使用する構想を支持した。また同首相は、ガスプロムの取り組みはブロックチェーン実装における具体的な事例としても重要だと強調した。ロシアの大手テレビ局RTRが運営するニュースメディア、ウェスティファイナンスが4月4日に報じた。

ガスプロムのアレクセイ・ミレルCEOは、ロシアのメドヴェージェフ首相との会談で、分散型台帳技術(DLT)を利用したアプリケーションの開発について報告した。

ミレルCEOによると、ガスプロムはロシアの国営銀行ガスプロムバンクとの間で取り組みを進めており、ブロックチェーン技術を使用し、自動的に契約を締結できるようにするプロトタイプを開発したという。また同CEOは、このプロジェクトは、全参加者間で特定の契約データの共有を可能にし、データのセキュリティを向上させることを目的としていると説明した。なお初期段階では、産業界のクライアントの間だけでテストする予定だという。

報道によると、メドヴェージェフ首相はガスプロムのプロジェクトを支持し、ブロックチェーン技術についても、プロジェクト同様にロシアの産業において大きなポテンシャルを秘めていると主張したそうだ。

またメドヴェージェフ首相は、ガスプロムの取り組みはブロックチェーン実装における具体的な事例としても重要だと強調。ブロックチェーンは、テクノロジーとしては盛んに宣伝されているものの、多くはあまり理解されていないとも述べたという。


翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。

編集 コインテレグラフ日本版
原文 Russian Gas Giant Gazprom to Use Blockchain in Gas Supply Agreements