ロシアのデジタル銀行ティンコフは、中央銀行のデジタル資産に対する厳しい姿勢のため、顧客に仮想通貨取引を提供することができないでいる。

CNBCの報道によれば、ティンコフのオリバー・ヒューズCEOは、仮想通貨取引サービスを提供する用意はあるが、ロシアの中央銀行の意向によって制限されていると語った。ヒューズ氏は、6月3日にサンクトペテルブルクの国際経済フォーラムに登壇し、「中央銀行が非常に厳しい姿勢であるため、現時点でロシアでその商品を提供するメカニズムがない」と話した。

ヒューズ氏は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨投資への顧客からの需要が高まっているとも指摘した。同氏はまた、マネーロンダリングや高ボラティリティといった仮想通貨を巡るリスクが、依然として懸念事項になるとも述べた。

「うまくいけば、時間とともに進化し、中央銀行の目的を達成し、マネーロンダリングの問題がないことが確認され、投資家を確実に保護するだけでなく、責任ある方法で商品を提供できるようになることを願っている」と、ヒューズ氏は語った。

デロイトの調査によれば、ティンコフはロシアで最もポピュラーな銀行の1つであり、2020年9月時点で、スベルバンクやVTBに次いで3番目に需要のある銀行とランクされている。